講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』
講演「コロニーガーデン」
勝裕子
2002年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻(松村研)進学。2004年〜2005年デンマーク王立芸術学院建築学校留学。留学中にコロニーガーデンの研究を始め、2006年に修士論文「都市内農園の住居化に関する研究―デンマークのコロニーガーデンを事例として―」をまとめる。現在、アクセンチュア株式会社勤務。


1.はじめに
2.コロニーガーデンの起源と変遷
3.コロニーガーデンの「再発見」
4.コロニーガーデン概要
5.コペンハーゲン周辺のコロニーガーデンの広がり
6.コロニーガーデン利用の広がり
7.コロニーガーデンの利用類型1“庭の延長”タイプ
8.コロニーガーデンの利用類型2“キャンプ生活”タイプ
9.コロニーガーデンの利用類型3“夏の別荘”タイプ
10.コロニーガーデンの利用類型4“本格住居”タイプ
11.まとめ



1.はじめに
近年、「クラインガルテン」と呼ばれる滞在型市民農園が日本でも郊外を中心に作られるようになり、注目を集めています。クラインガルテンとはドイツ語で「小さな庭」を意味しますが、このような小さな庭はドイツに限らずヨーロッパ各地で見られます。中でもデンマークにおける「コロニーガーデン(Kolonihave)」は夏期6ヶ月間のみ宿泊が許されており、農園と住居という異なる2つの性格を併せ持った施設と言えます。コロニーガーデンには泊まらず庭の延長として使う人もいれば、夏の間生活拠点をコロニーガーデンに移してしまう人もおり、その利用形態は様々です。



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