講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


3.コロニーガーデンの「再発見」

コロニーガーデンに対する関心は一時期薄くなりましたが、10年程前からアーティストやインテリ層の人々によって、都市部のアパートに住みながら夏の間はコロニーガーデンで緑に囲まれて暮らすというライフスタイルが「再発見」されるようになりました。背景には都市部の住宅価格が高騰し庭付きの住居を入手することが困難になったこと、また結婚して子供が生まれてからも郊外に移らず、都市で暮らしたいといった生活意識の変化があると言われています。現在ではそれまでの植物の育て方を中心とした本とは異なった、手作りの小屋やインテリアを重視した写真集のような本や雑誌も多く出版されるようになり、特に都心部のコロニーガーデンを利用するには長い間順番待ちをしなければならない程人気が高まっています。退職した老夫婦や子育て中の若い家族、また都市で暮らすことを好む独身の人など、様々な人々がコロニーガーデンを利用しています。



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