講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』
座談会「犯罪予防と郊外のライフスタイル」
横山ゆりか
東京大学工学部建築学科を卒業後、同大大学院工学系研究科博士課程を修了。
現在、東京大学大学院総合文化研究科(教養学部)広域システム科学系で教育研究に従事する。
建築計画学と環境心理・行動学の境界領域の研究教育に努める。認知プロセス・思考プロセスと環境との相互関係、意識されない環境行動、子ども・認知症高齢者などにとっての環境に関心がある。
著書・翻訳書:J.ラング『建築理論の創造』(鹿島出版会)、日本建築学会編『人間-環境系のデザイン』(彰国社)、日本建築学会意味のデザイン小委員会編著『対話による建築・まち育て』(学芸出版社)など。防犯環境デザイン研究会のメンバーとしてR.シュナイダー&T.キッチン『犯罪予防とまちづくり』(丸善)(2006年6月発行)を翻訳。

横山勝樹
東京大学工学部建築学科を卒業後、同大大学院工学系研究科博士課程を修了。
現在、女子美術大学芸術学部デザイン学科で教育研究に従事する。
建築計画学と環境心理・行動学の境界領域(教育施設、バリアフリー環境など)の研究教育に努める。
著書・翻訳書:『建築・都市計画のための空間計画学』(井上書院)、『人間環境学―よりよい環境デザインへ』(朝倉書店)、『建築・都市空間のための空間学事典』井上書院、『環境と空間―シリーズ 人間と建築』(朝倉出版)、『在宅介護を考えるハウスアダプテーション用語集』(中央法規)、R.Statham 他著『住まいのバリアフリー ハウスアダプテーション―実務者のための手引書』(建築技術)。防犯環境デザイン研究会のメンバーとしてR.シュナイダー&T.キッチン『犯罪予防とまちづくり』(丸善)(2006年6月発行)を翻訳。


1.はじめに
2.『犯罪予防とまちづくり』の紹介
3.日本の郊外はどこにある?
4.事例紹介(1)アメリカの郊外と犯罪リスク
5.事例紹介(2)日本の犯罪マップ
6.事例紹介(3)鉄道型郊外と自動車型郊外
7.「安全」と「安心」
8.郊外の持続可能性と防犯
9.犯罪不安と監視の目
10.歩車分離と防犯
11.居住者が入れ替わる郊外モデルとは?
12.まとめ



1.はじめに
松村:  今日は、横山さんたちをお迎えして、防犯と郊外に関する座談会を行うことにしました。現在、住宅地開発や住宅商品開発に携わる人たちにとって、一番の関心事が防犯です。日本初の本格的セキュリティタウン「リフレ岬」などは、一般メディアでも取り上げられています。今年度は郊外をテーマにしていますが、横山さんたちが翻訳された『犯罪予防とまちづくり』は、まさに防犯と郊外の両方に関係します。まず、この本を翻訳されたきっかけなどをお話し頂き、座談会に入りたいと思います。
鈴木:  防犯性が住宅販売の売り文句になってきましたが、それに関連して居住者の意識がどのように変化しているかなども聞きたいと思います。また、アメリカなどの海外の状況なども伺えればと思っています。



1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  次ページへ  


ライフスタイルとすまいTOP