講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


2.インフィルとしての展開
鈴木:  これらのプランターをパーツとして販売するわけですか?
中村:  私としてはこういうテーマがインフィルとして動いてほしい。生活の仕方とセットになったパーツがあって、こんな生活をしようとなった時に後から付けられることが大切だと思います。リフォームで寝室に手を入れるときに睡眠空間インフィルを持っていくというイメージです。
一昨年に発売したキッズデザインでは、「子育て」というと親の義務的なニュアンスが出てきますが、子どもが自ら持っている生きる力を活かす「子育ち」という考え方があります。それを引き出すための、子どもの遊び場や勉強する場所をつくります。例えば子供の勉強場所をダイニングテーブルではなくその横に作ることで食事と学習の場を分けることのできる家具や、住まい手が後から間仕切るインフィルの工夫などやっています。これは第1回のキッズデザイン賞を頂きました。
松村:  そうすると、睡眠空間にしたいという要求があれば、商品グレードによらず応じるということですか…。ところでこの「ワハハ住宅」というのは何ですか?
中村:  これは郊外の建売住宅で、100坪強の宅地に菜園やドッグランなど生活スタイルを特化した仕掛けをしたものです。場所は大阪の岬公園です。場所がらとしては大阪南部がターゲットですが、もっと遠くにお住まいの方々も集客できています。結構な冒険だったんです。
鈴木:  この「HOUSING LINE UP」という図は昔からあったものですか?
中村:  今年に入ってから作りはじめたものです。色々な家族に提供する住まいづくりについて、この座談会をきっかけに整理してみたものです。
図2:HOUSING LINE UP



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