講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』
座談会「郊外の持続可能性」
角野幸博(かどのゆきひろ)さんプロフィール
関西学院大学総合政策学部総合政策学科/都市計画
1955年生まれ。78年京都大学工学部建築学科卒業。80年同大学院修士課程、84年大阪大学大学院博士後期課程修了。福井工業大学非常勤講師、電通 勤務、武庫川女子大学生活環境学部教授などを経て現職。工学博士。一級建築士。都市論の視点から、ホテル、ミュージアムにも関心を寄せる。
●主な著書
『郊外の20世紀 〜テーマを追い求めた住宅地』(学芸出版社)
『近代日本の郊外住宅地』(鹿島出版、共編著)
『大阪の表現力』(パルコ出版、共編著)
『都市のリ・デザイン』(学芸出版社、共著)
『表象としての身体』(大修館書店、共著)
『マネジメント時代の建築企画』(技報堂出版)


1.はじめに
2.郊外開発の系譜“郊外=ユートピア?”
3.ライフスタイルの商品化
4.郊外の住環境は一代限り−D団地の調査より−
5.郊外住宅地の世代間継承に向けて
6.郊外住宅地に新たな居住者を集める仕組みとは?
7.いかにして“ブランド”をつくるのか?
8.郊外はゴールではない。一箇所居住の必要はない
9.郊外居住があこがれだったわけ
10.質疑応答2:DIYと家庭



1.はじめに
松村:  昨年度は、「つくる生活」を年間テーマにして、ライフスタイルと「DIY」、あるいは「食」との関わりを取り上げました。今年度は「郊外」を年間テーマとして考えています。そこで今回は、その取っ掛かりとして、郊外について研究されている関西学院大学の角野幸博先生のお話を伺うことになりました。
鈴木:  今日は、座談会の前に吹田市立博物館で開催されている「千里ニュータウン展」をご覧いただきました。ニュータウンの歴史を振り返る展覧会をきっかけに,郊外の経緯と現在の状況、理想を持って作られた郊外が今どう動きつつあるのか、そこに新しい方向性はあるのかなど、角野先生にいろいろ伺いたいと思います。



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