講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』
宮崎晃吉さん「最小文化複合施設−HAGISO」
豊田雅子さん:NPO法人尾道空き家再生プロジェクト代表理事。旅行会社に勤務した後に尾道にUターン。セカンドハウス探しをきっかけにNPOを設立し、主婦のかたわら尾道の空き家再生に取り組んでいる。



1.ツアーコンダクターとして働く
2.ガウディハウスとの出会い
3.尾道空き家再生プロジェクトの発足
4.NPOによる空き家再生
5.NPOによるゲストハウス運営
6.尾道空き家再生プロジェクトの役割
7.NPO活動の苦労
8.サステイナブルな再生方法の共有
9.まとめ



1.ツアーコンダクターとして働く
松村:  NPO法人尾道空き家再生プロジェクト」は、空き家再生のパイオニアとして知られています。その発起人でもある豊田雅子さんに、NPOの活動内容を伺いたいと思います。豊田さんは尾道出身と伺っていますが、ずっと地元にいたのでしょうか?
豊田:  現在は幅1mもない路地沿いに住んでいますが、高校生の頃はヨーロッパの古城や古い街並みに憧れていました。大阪の外国語大学に進学してからはバックパッカー旅行を繰り返しまして、卒業後はJTBに就職しました。専属添乗員として働いた約8年間は、一年のうち半分くらいは渡航していました。
松村:  尾道を出て世界中を飛び回っていたわけですね。
豊田:  行き先の8割はヨーロッパです。添乗員付きツアーは大体ヨーロッパ巡りなんですよ。プライベートでも頻繁に海外旅行をしていたので、イタリアには毎月のように行っていました。タオルミーナやアマルフィ海岸沿いの小さな街、洞窟住居の遺跡が残るマテーラなどの景観は印象深かったですね。自然の地形と歴史的建物が共存している街が好きなんです。




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