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増澤: |
私たちの『門前暮らしのすすめ』は、空き家対策として紹介されがちですが、むしろ空き家が空き家のままでいて欲しかったんです。壊されたくなかったというか、壊すくらいなら私たちに使わせてくれよっていう感じです。空き家は個人が所有しているものじゃなくて、まちのもので、私たちの共通の景色であり財産だっていう認識です。
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松村: |
現在は「マイルーム」の倉石さんたちが空き家の仲介も手掛けていますよね。どんな経緯で倉石さんたちが関わり始めたんですか?
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増澤: |
『門前暮らしのすすめ』のコンテンツの1つとして、空き家探検というのをやり始めたんです。気になっていた空き家に入ってみたくて。たぶん、その何回目かに倉石さんが登場したんだと思います。
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松村: |
結構大変ですよね。空き家の所有者を探して、鍵を開けてもらうのは。
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増澤: |
『門前暮らしのすすめ』は市立公民館の委託事業として始まりました。そこでまず、区長さんたちに声をかけて、区長さんたちから空き家の所有者を紹介してもらうという手順を踏みました。苦労というより公然と空き家に入っていけることがうれしかったですね。
とにかく見せてくれればいいっていうスタンスでスタートしたんですが、何回かやるうちに、貸せるかどうかを大家さんに直接伺って、可能であれば物件にしていくようになりました。大家さんにとっても、見ず知らずの人にいきなり空き家を任せるという話ではなかったので、そこそこ上手くいきました。ただ継続していくには、倉石さんみたいに専門的にやらないと難しいと思います。年に数件ならできるけど、それだけをずっとは気にしていられないので。
喫茶ヤマとカワ:築70年ほどの木造建物を入居者がDIYした喫茶店兼住宅。
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