ライフスタイル考現行


5.インタビュー:東京都出身YSさん(59)

Q04/ライフスタイルに変化はありますか。

あまり休日とかは考えていないね。休みの日はたいていボランティアをやっているし。普段も普通のサラリーマンと比べると、コンサルタントの仕事はまとめて受けて、提出日にまで間に合えばいいだから、比較的時間に余裕がある。自分の時間はどうでもなるから自分のペースでできる。内地にいる時は、自分で会社を起こして仕事をしていたから、それに引っ張り回されていたかも。従業員もいるから、ちゃんと時間通りに出勤しなくちゃならないしね(笑)。その点、こっちでの仕事はそんなこと全く考えず、自分で仕事をとりに行って、自分でコツコツとやる。会社組織じゃないから、時間の使い方は自分でちゃんとコントロールしなくちゃならない。でも、その点はほとんど問題ないよ。行き詰まったと思うと、早めに寝たり、お酒を飲んで、夜中にふと目覚めていい案が浮かぶことも多い。それをメモしてまた寝る。そういうところからいろんな解決策が出てくるんだよね。

そんなとこは結構気ままよ。まさに自分のペース。南方の生活ですね(笑)。


Q05/今の生活に満足していますか。

金銭的満足はないね。ちょっと低空飛行だから(笑)。お金があってもボランティアに使ってしまったりするしね。でも、お金!お金!という意識はあまりない。アパートに住めて、ご飯を食べられりゃ別によくて、内地みたいには困らない。今日は背広を着なくちゃなど、そんなのはほとんどないでしょ。こっちでは、Tシャツでいいしね。最低限でいいんだから。内地では余ったお金をほとんど本に費やしていたけど、ここは賃金が低いからあまり買えない(笑)。沖縄は専門書があまり売っていないから、インターネットで買っちゃう。けっこう使いますよ。沖縄の生活ではインターネットは役に立つ。日本全体の情報を知りたいと思えば、那覇の県立図書館に行くよりも早いし。


Q06/将来は沖縄に永住?

私は別に沖縄に永住することにはこだわっていない。沖縄では、キョウチクトウ科の植物を集めて花を咲かせたり種を取ったりすることはできる。でもその先はもうできない。だからステップとしてここにいるだけ。だから全然沖縄には固執しているわけではないね。チャンスがあればマレーシアやオーストラリアにいこうと思っているし、そこでずっと過ごしてもいいと思っている。オーストラリアなんて一年中15℃下がらないから抜群にいいところだからね。だからあまり陽気のいいところでイイ生活をしようなんて思わないよ。


Q07/これからの夢は。

オーストラリアやマレーシアに行きたい。というのも、私の最終的なライフワークは、キョウチクトウ科を調べること。キョウチクトウ科は、アルカロイドという心臓毒を持っている。でも、毒はその反面、薬にもなる。それを成分だけうまく分解させることで、狭心症や心筋梗塞を起こす人への薬となる。それは、合成できないから植物から抽出している。マレーシアやマレーシアの東海岸にはまだ未知のものがまだ何種類かあるだろうといわれている。まだ新種が出てくる可能性があるから、それを探しにいく。それが私の夢だね。


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