- 2024年5月に広域的地域活性化基盤法を改正する(二地域居住促進法)など、国は二地域居住促進の施策を進めています。2023年11月に行ったアンケート調査では二地域居住は次のように再定義されています。ポイントは、まず主な生活拠点以外に滞在する地域はありますかとお尋ねしている点と考えられます。
- 定義①
- 居住地 (日常的な生活圏) や通勤・通学先以外で、“主な生活拠点以外に滞在する地域 (二地域居住等を行っている地域)”はあるか
- 定義②
- 定義①で想定した地域において、1泊以上の滞在を年に2回以上実施している者
- ただこのアンケートでの二地域居住等を行っている滞在の内容例の中には、関係人口の定義には含まれないものがあります。単身赴任や学生の下宿も関係人口に含まれていません。本来は、二地域居住の人口より、関係人口のすそ野が広いはずなのですが、これらの定義では二地域居住の方が幅広い対象を含むものになっています。これはデータをご覧になる時などに注意が必要で、国土交通省も定義再検討について考えておられます。
【国土交通白書2024での関係人口の定義】
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- 関係人口とは、移住した「定住人口」でも、観光に来た「交流人口」でもない、特定の地域に継続的に多様な形で関わる人々を意味し、主な生活拠点とは別の特定の地域に生活拠点 (ホテル等も含む。) を設ける暮らし方である。
- もう1つ、データをご覧になる時に注意が必要な点はコロナの影響です。2020年から2023年のコロナ感染拡大期には、移動することは悪いとされる傾向がありました。
(2) 二地域居住促進の取組
- 2024年5月に広域的地域活性化基盤法改正による二地域居住促進は次のように整理できると考えられます。
- 1.
- 二地域居住促進のための市町村計画制度「特定居住促進計画」の創設(コワーキングスペースや飲食店をつくりやすい)
- 2.
- 二地域居住者に「住まい」「なりわい」「コミュニティ一」を提供するNPO法人や民間企業を「特定居住支援法人」として指定
- 3.
- 市町村は「特定居住促進協議会」を組織できる
- 「二地域居住に関するアンケート」(国土交通省2022年9月)での二地域居住の目的は「家族や親族との交流」「田舎や郊外などでの休暇」「趣味や娯楽活動」「友人や知人と交流」「土地・建物・墓などの管理」「普段の仕事のため」「テレワークのため」などとなっています。
- 二地域居住促進で期待される効果は「地域の担い手不足解消」「暮らし方や働き方の多様化」「Well-beingの向上」「社会資本の有効活用」「災害時の支えあい基盤」「自然資本・国土の適切な管理」が考えられます。
- 2022年3月に一般社団法人不動産流通経営協会が行った「複数拠点生活に関する意向調査」では複数拠点生活について「場所探しなどの行動をしている」「行動には至っていないが今後したい」「興味がある」と回答された方の合計割合は三分の一以上を占めており、地域居住をやってみたいなっていう人はかなり多いと考えられます。
- 一方で二地域居住拡大の上での課題は、「コスト面:往復交通費 維持管理費」「制度面:住民票 税制 選挙権」「利便性 地方部でのモビリティ一」「心理面:定住前提社会」が考えられます。
- 2024年10月設立の「全国二地域居住等促進官民連携プラットフォーム」では、二地域居住促進に関する、地方公共団体と民間企業・関係団体の施策、事例等の情報交換と共有・発信や、具体的課題対応方策の協議・検討、ノウハウ等の周知・普及、機運醸成、政策・提言の検討、官民マッチングなどが進められています。