講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


4.本屋とカフェの相乗効果
石井:  基本的に本の仕入れは取次を通しています。徐々に増やしていますが、置いてある本は3000冊に達しないくらいです。取次への支払いは一回払いになるので、なかなか増えません。
鈴木:  取次も使われているんですか。直接取引に絞らない理由があるんでしょうか?
石井:  出版社との直接取引も20社ほどありますが、それだけだと雑誌を扱えなくなってしまいます。ブックカフェと言っても業態は様々で、例えば店主の趣味の非売品をたくさん並べているお店があったりします。売っているけど100冊くらいしか置いてないお店もありますし、もちろんすごい量を売っているお店もあります。じゃあミノウブックス&カフェをどうしたいかというと、街の本屋にしたいんです。そうすると、旗印として雑誌が必要になってくる。あまり売れませんが、雑誌が置いてあると本を販売していることがはっきり伝わりますから。
松村:  ブックカフェを開いてみて、カフェと本屋の複合効果を感じますか?
石井:  アメリカではカフェを併設した本屋が街のコミュニティスペースになっていましたが、真似ようと思っても簡単ではありません。ここをどう使うかは、来てくれるお客さんの問題なんです。でも少しずつですが、本を目当てに来た人が、カフェにいた知り合いに気付いて一緒にお茶したりようなする光景を目にするようになっています。



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