講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


2.気付いたら地元で本屋さん
石井:  写真屋さんで働いた後はアメリカ西海岸を巡ってきました。アメリカの本屋にとても興味を持っていたのでロサンゼルス、サンフランシスコ、ポートランド、シアトルの本屋さんを見て回ったんです。実際、すごく自由な雰囲気で日本の本屋と違いました。例えば、シアトルの「サードプレイス」という本屋さんは、まさにサードプレイスという考え方を体現しているお店でした。
そうした本屋を開きたいという気持ちになって帰ってきましたが、開くなら福岡市以外だと思いました。アメリカでは、ダウンタウンでも郊外でも築50年を超える建物が普通にあって、そういった歴史や文化が残っている場所にお店を持ちたいと考えたら、自然と地元が候補地にあがっていました。
松村:  前回取り上げた根来さんの451ブックスは、自分が好きな本を紹介したいという思いから始まっていました。石井さんの場合、感銘を受けたサードプレイスのような場所を作りたいという思いが原動力になっていて、そうした場所がたまたま本屋だったわけですね。
石井:  最初から本屋を開くという夢を持っていたわけではなくて、色々な要因が重なって気付いたら地元で本屋を始めていたという感じです(笑い)。





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