まちづくりと高齢化

 

(3) 「生みの親」〜事業者 の反省?

 我々ハウスメーカーは郊外型戸建住宅地の生みの親で、居住者の皆様が育て親と言えるかと思いますが、生みの親として住宅地を見ますと色々な反省点があります。
 1つは均質な戸建住宅が並んでいることで、これは宮脇さんがおっしゃられていたことに反しています。その背景には、購買力のある子育て層をターゲットとした売れ筋の商品を建設したということがあると思います。あるいは日本人は横並びが好きで、特殊なものはあまり売れないということがあるかもしれません。
 もう1つは「閑静な戸建住宅地」を“売り”にするため、用途地域を住居専用とした上に、建築協定などの規制をかけたことです。これが30年くらい経つと、住宅地の首を絞めることにつながり始めました。
 都市計画法上の問題点として、開発行為の最初の段階で住宅地全体のプランを描かないと、開発許可が下りないということがあります。住宅地を端から順番に販売していく中で、時代が変わってサ高住が必要となっても、用途地域の変更が難しいため建てられないといったことが生じています。 fig2