郊外住宅団地の実態と再生

「郊外住宅団地の再生〜コトづくりから住民主体のまちづくりへ〜」

 

(5) 様々な取り組み

①お茶場
 法律が緩和され、一低専でのコンビニも、特例として居住者が賛成すればできるようになりました。移動販売車による買い物難民解消を検討しています。移動販売車が回った先で井戸端会議が開かれ、バスロータリーもあるところで“お茶場”という、コミュニティが形成される場づくりを進めています。“お茶場”に12時間営業のミニコンビニを併せてつくって、3時間ずつ4人で働くということも進めています。
 
②公園利用
 また公園が4箇所あるのですが、子供達がいないのに公園があってもしょうがないということで、田畑・畑やマルシェをつくることはできないか。あるいは、小規模多機能やグループホーム、平屋戸建て、サ高住などをつくることができないか。横浜市公園緑地課と話していかないといけないかと考えています。
 
③分散型サ高住
 職員が常駐するステーションから500m以内の分散型サ高住として、一戸建ての家をサ高住登録できないだろうかというようなことを考えています。
 
④若年層への賃貸
 そして、若年層には戸建てをリノベーションしてJTIさんの借り上げ制度を使って安く貸してあげる。例えばそこでパン屋さんをやるとか、ここで商売する人も結構いるんじゃないかということを思っています。
 
⑤熟年層の生きがい
 もう一つは、これが一番厄介な所ですけども、いわゆる熟年層が生きがいをもって生涯安心して暮らせるまち、そういうものを考えていたらいいなと思っています。我々は高齢者の潜在的な能力を検証する色々なことをしてきました。ジャズコーラスの高齢者グループをつくってライブを一緒に行ってみたり、これは映画監督を連れてきて映画をつくったり、弊社グループにはダイワロイヤルホテルというリゾートホテルがありますが、ホテルの近くで体験型の農作業をしてみたりということを行っています。本気モードでやれば皆さんついてきてくれるというか、本気になるのですよね。さきほど園田先生がおっしゃっていましたけど、地方創生プロジェクトみたいなことを今考えていまして、ネオポリスには時間があり、元気な人がいっぱいいるわけです。地方の地場産業がどんどん高齢化のために廃れている。それならば都会と地方とフレンドシップを結べば、この人たちの生きがいを創出することができる上に、地方も創生できるのではないのか。これを取り持つのは我々の企業ではないか。企業が実験や実証を行って、商品開発に持っていくことができないかと考えています。
 
⑥廃校になった小学校
 廃校になった小学校は、今は埋蔵文化財センターとして再利用されています。校舎も耐震補強が施されているので出来ることなら一階二階の一部を訪問看護ステーションとか在宅介護支援センターみたいなものに再利用できないか、本来のコミュニティ拠点にもリノベーションしたいですね。そうすることによって、皆さんがまちに出てくるわけで、そういうことをこれから横浜市教育委員会さんにご相談させていただければと思っています。