講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


7.空き家バンクの展開(南房総市)
嵩 :  空き家購入後にはリフォームが発生します。こうした工事は値段のばらつきが大きく、悪徳業者がはびこっているイメージがあります。そのため、千葉県の南房総市が空き家バンクを立ち上げた際には、第三者機関に依頼してリフォームの標準単価表をつくっています。
松村:  空き家バンク協議会の工務店に工事を頼むと、200万円も補助が出るんですか。
嵩 :  協議会メンバーは地元業者ですから、地域にお金が落ちる仕組みになっています。その隣の館山市でも色々と考えた取り組みをしています。例えば地元向けのパンフレットには空き家の貸し手が紹介されています。空き家を貸した人たちの思いを紹介することによって、知らない人に家を貸す心理的な抵抗を和らげているわけです。

紙面がちょっとR不動産っぽいのはさすがの影響力です(笑い)。実際、R不動産のホームページは暮らしぶりを具体的にイメージさせる作りになっていますし、自由に改修できる物件なども紹介されていたりします。
鈴木:  最近は大学の建築学科を卒業しても、普通の町で身近な建物に手を加える仕事に携わることが多くなっています。仕事が確実にあるし、自分の技量で隅々までみられるという面白さもありますしね。



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