ライフスタイル考現行


2.ビンテージ団地カレッジの開催
吉原:  コーポ江戸屋敷は、約1,000坪の敷地に3棟が建っている集合住宅です。ランドスケープ(外構)からのアプローチがあるんじゃないかと考え、「ビンテージ団地カレッジ」という勉強会を開きました。講師はチームネットの甲斐徹郎さんです。甲斐さんの出版セミナーを手伝ったことがあったんですが、その時のテーマがコミュニティデザインとランドスケープデザインを結びつける内容でした。福岡や久留米に100人もの参加者が集まったので、それ以来、甲斐さんのような考え方が九州に会うんじゃないかと思っていました。
鈴木:  勉強会の参加者は、コーポ江戸屋敷の入居者だけでしょうか。
吉原:  ビルオーナーの方々が色々な地域から参加しましたし、UR大阪のスタッフが参加したこともあります。とりわけ、様々な職人さんが参加したことが、この勉強会の大きな特徴になったと思います。現在は、造園業の亀崎さんを始めとする職人チームが、コーポ江戸屋敷を活動拠点にしています。職人チームがコミュニティの一員となったことで、コーポ江戸屋敷の活動が大きく飛躍したと思います。
亀崎:  もともとコーポ江戸屋敷の外構補修のご相談がありまして、ビンテージ団地カレッジにもお声がけ頂きました。造園業を営んでいるので、ランドスケープデザインの根拠のようなものを学んでみたいと思って、参加することにしました。今まで庭を作ってきましたが、自分の観点が狭いというか、お客様にデザインの根拠を適切に示せないもどかしさを感じてきました。コミュニティデザインを学んでからは、「こういう空間を作ればコミュニティ形成にこういう効果があります。だから、この空間はこうあるべきですよね」といった具合に、明確に根拠を示せるようになったと思います。




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