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うきはの伝統的建造物群と棚田

菊地成朋さん
九州大学人間環境学研究院教授。伝統的な民家から新しい集合住宅まで広く住居のあり方に関する研究に取り組んできた。近年は特に、歴史的環境の形成過程を解読するとともに、それを未来にどのように受け継いでいくべきかについて考えている。主な研究に、砺波平野の散居村の研究、韓国と日本の民家比較論、五島列島のキリシタン集落の研究、筑豊における炭鉱都市および炭鉱住宅に関する研究、中国歴史都市の住居調査、博多祇園山笠研究など。うきは市での研究活動には2003年から取り組む。



1.うきは市について
2.筑後吉井地区の伝統的建造物群
3.新川・田篭地区の伝統的建造物群
4.民家を取り壊す理由
5.茅葺き民家の再生に向けて
6.つづら棚田の保全の取り組み
7.棚田まなび隊の活動



1.うきは市について
うきは市は、2005年に吉井町と浮羽市が合併して発足した自治体です。福岡県南東部に位置し、人口は3万人ほどです。耳納連山を抱える山間部では古くから林業が営まれ、新川田篭地区には日本有数の棚田とともに多くの茅葺き民家が残されています。一方、筑後川が流れる平野部には、久留米市と大分県日田市を結ぶ豊後街道が通っており、その要衝である筑後吉井地区には白壁造りの町家が建ち並びます。





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