平日の昼間に「まち」で見かける人の大半は女性である。お店に入ればそれはもっと顕著である。百貨店・スーパー・個人商店などいずれも女性客を対象につくられている施設が多くなった。日本の個人消費を左右するのは女性の気持ちひとつであるといっても過言ではない。もはや女性に相手にされない「まち」や「お店」は存続していくことすら厳しいのであろうか。
この様な流れの中で,消費するだけでは満足できず自ら小さなお店をはじめた女性たちがいる。いずれもカフェや雑貨,ユーズド家具,古着などを扱った今流行のお店の類であるが,内外装にお金をかけた店から手作りの店まで様々である。彼女たちのスタンスは一様に軽やかで「やっていくうちにどうにかなる」という前向きなものである。このようなライフスタイルそのものも面白いのであるが,今回は「まち」という視点から個人のライフスタイルとまちとの関わりも考察したい。自分たちが楽しむ「まち」を自分たちがつくっているというごく自然な流れは,今後のまちづくりの主流になると思える。
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