視点

 視点はまちなみの見え方を変化させます。道路上から見る道なりのまちなみが素晴らしい場所もあれば、どこか塔に登ってみるとまち全体が見回せて、その素晴らしさに目を奪われる事もあるでしょう。道路上であれば、壁面に注意が向くでしょうし、まち全体が見える場所であれば、建物の屋根に目が行くでしょう。自分の住むまちがどちらのまちなみを対象にしているかを考える事で、気をつけなければならないポイントが見えてきます。近年日本では、超高層ビルが増え、その高層階からの風景を見る機会がより増えています。すると、ビルの屋上が見え、その汚さにがっかりする事があります。そこで、まちなみやすまいを考える際にも、例えば展望室のあるビルの近隣の場所であれば、屋根の色、形、設備の配置等を工夫してみるというのも、まちなみへの貢献の1つのアイディアになるかもしれませんね。

 また、身長によっても見える風景は違います。同じ場所に立っていても、子供の目線からは大人では気づかない場所が見えているでしょう。子供は、道端にあるたんぽぽや、道路にできた水溜りにも興味津々です。子供の視点にスポットをあて、道端の装飾を行ったり、舗装をしたりする事で自分が子供の頃に見たお気に入りの風景を再現するというのも、アイディアの1つになるかもしれません。

 ご自身のすまいを考える際も、自分なりの視点を見つけて、それに合った面白いアイディアを考えてみてはいかがですか。