講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


2. コミュニティスペース「ひばりテラス118」
松村:  HITOTOWAが、ひばりが丘団地に関わるようになったのは2013年です。その頃には、何をやっている会社なのか、知っている人なら知っているくらいにはなっていたようですね。どういった経緯でこの団地のエリアマネジメントに関わるようになったのでしょうか?
荒:  大和ハウスから相談を頂いたことがきっかけです。UR(都市再生機構)が示したひばりが丘団地再生事業の公募要件では、土地代の数%をエリアマネジメントに充てることになっていました。コミュニティスペースを設けることと、何らかの組織を立ち上げて持続可能な仕組みを作ることが求められていたんです。しかし当時は、エリアマネジメントという考え方がさほど認知されていませんでした。再開発ディベロッパーの一つに選ばれた大和ハウスにしても、このプロジェクトで初めてエリアマネジメントに取り組むような状態だったので、ノウハウが不足していたのだと思います。
松村:  当時の先駆例は「大丸有(大手町・丸の内・有楽町)」のエリアマネジメントくらいでしょうから、URの公募要件もそうした規模感をイメージしていたのかもしれませんね。コミュニティスペース「ひばりテラス118」となった建物は大和ハウスの再開発エリアに入っていたのでしょうか?
荒:  入っていませんでした。大和ハウスの当初計画では、コミュニティスペースをマンションの足元に作る予定でした。諸事情あり、そちらには別の機能が入りましたが、そうした事情をURに相談したところ、扱いが決まっていないテラスハウスを紹介されたようです。もともとURには、新しい街の拠点となる場所をどこかに作りたいという意向があって、この建物をレストランにする検討をしたこともあったそうです。




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