講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


9.賃貸マンションという選択
松村:  建て替えるとはいっても、色々な選択肢があったと思います。貸しビルでもいいし、分譲でもいい。なぜ、賃貸マンションを選択したのですか?
丸橋:  賃貸マンションという形態は自分で考えたのではありません。でも、他人と共有するのが嫌で、分譲マンションは好きではありませんでした。賃貸の方が問題が少ないでしょう。

賃貸として高く貸せる所はテナントにして、二階の奥のここは、安くしか貸せないので、私の仕事場にしています。自己資金はゼロです。バブルの最盛期でしたから、大変でした。金利が9%とかでしたから。
松村:  その当時、近所の方でこういった形式のマンションを建てた方は多くいましたか?
丸橋:  そうでもありません。うちが早かった方です。私は経済が落ち着いている時に契約をしましたが、その後に建て替えた人は、商売がうまくいかなくなってお金のためにやった人が多いかもしれません。
松村:  この規模では時期が早かったんですね。参考にした建物などはありましたか?
丸橋:  特にありません。ただ、そろそろ建て替えようかなあというときに、知り合いの設計者に相談したところ、とても収支が合わなかったんです。そんなときに、たまたま良いプランをもってきてくれたのが積水ハウスでした。それで、昭和の終わりに契約しました。値段も安かったですし、自分たちも住むことなどを考えると、そのプランが一番でした。
鈴木:  積水の方には何か条件を出したりしましたか?
丸橋:  土地の形状が良くないので無理は言えなかったけれど、ファミリータイプを希望しました。
鈴木:  この辺りの賃貸はほとんどワンルームですもんね。



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