3) 横浜国大生からのまちづくり提案
横浜国立大学学生からは、みなまきエリアでの新しい暮らし方を考える、まちづくり提案が行われました。大学院の演習課題を通してなされた提案や、地域実践の授業の中のチームのメンバーが3組ずつ、数か月間案を検討して、相鉄不動産とプレゼン合戦を行うなど、多数の提案がなされました。提案は以下のものです。
①「貸すたむ車庫」でまちを再編する
- customとは「自分の好きな様に改造する」の意味です。里山を造成してつくった斜面地ひな壇住宅地では、擁壁に掘りこまれた「ヨウヘキ車庫」がよく見られます。
- そこで、空いている車庫を学生の基地・カフェや生活サポートの基地に改修し、上階の高齢者をサポートする「貸すたむ車庫」を提案しました。オーナーは車に乗らない高齢者、テナントは地域内外の車庫で活動を行う人、ユーザーは地域内外の活動に参加する人、運営者はオーナーとテナントのマッチングや車庫ユニットの作成を行う主体がなる提案です。
②通い合う庭 (道庭・小庭)
- 道庭とは、居住者の高齢化で使われなくなっていく道路を活用して、庭化するものです。道庭は一方通行で、車の通れる部分の道幅は2m、緑化ブロックとして、その他は天然の芝生、周りにお花や木を植えます。車が通れる時間を設定することも考えられます。
- 管理は万騎が原不動産という新たなマネジメント企業体、手入れは会員や近隣の人と万騎が原不動産が行う提案です。
③“kitchen house Shoku no Dojo”
- コンセプトは「地域とシェフを育てるシェアハウス」です。
- 相鉄沿線名店プロジェクトによる地産地消のシェフの指導や、地元の農家などとも連携し、食を通して地域の人々に地域の魅力を再発見してもらうこと、地域に根差したシェフの卵を育て相鉄沿線の食を発展させることを目指したシェアハウスです。一階は食の和を広げるために地域に開かれた場であり、二階はこの施設を通して成長するシェフが住む住居です。
高度成長期に大量開発されたニュータウンは、昼間は都心に通勤して働き、子育て主婦が街に残る、休日は他地域に遊びに出かけるところでした。それがオールドタウン化し、ファミリー世帯の他地域への流出、高齢化の進展と単身化、空き家の増加、公共交通の維持困難化といった問題が顕在化しています。
『NEW-NEWTOWN』とは、起業・お母さんの働く場・テレワークなど地域ではたらく場であり、土日も地域で楽しむことのできる場、他地域からはたらき・あそび・買いに来る場と考えられます。住宅だけのみが建ち並ぶベッドタウン・オールドタウン化したニュータウンに対して、土日も楽しむことができる、遊んでよし、働いてよし、高齢者も若い人も暮らして楽しい『NEW-NEWTOWN』を考えていきたいと思っています。