講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


3.451ブックスへの来店者
鈴木:  お店を見渡しても絵本や童話が多いようですね。こうしたラインナップは始めからですか?
根木:  ここには4000〜5000冊ありますが、最初はSFの本もたくさん置いていたんです。僕が建築をやっていたこともあって、見た目が楽しい本を起きたいと思って。このお店の名前も「華氏451度」というSFから取って来ました。でも、SF分野はほとんど売れないので、現在はほんの少ししか置いていません。
通常の本屋には、取次と呼ばれる本の卸売業者から、販売を委託される本が送られてきますが、451ブックスでは本を選んで買い取っています。ですから、哲学の入門書などは置いてますけど、漫画、参考書、占い本などは置いていません。そもそも絵本は買い取りなんですよ。「子供の文化普及協会」という絵本屋さん向けの取次は、委託販売はしていないんです。
鈴木:  古本の仕入れはどうしていますか?
根木:  ネットで見つけて購入することもありますが、中心は買い取りです。その方法はホームページに公表している通りで、古本屋に持っていく感覚で本を送って来る人が多いです。
松村:  お店にやってくるお客さんは、近隣にお住いの方でしょうか、それとも遠くからも来られるのでしょうか?
根木:  基本的には岡山市からですが、面白いことに遠くからもいらっしゃいます。カフェの時のお客さんはせいぜい倉敷市でしたが、本屋になってからは西は福山市や四国から、東は相生市や姫路市からも来るようになりました。遠方から来られる方は、451ブックスだけでなく、倉敷の「蟲文庫」なども巡っているようです。
松村:  わざわざ本屋巡りに来るわけですか。
根木:  そうしたお客さんは30〜50代で、特に30代が多いですね。お店に来た方はリピーターになって下さる方が多いようです。来店されるお客さんはほぼ女性で、そうした女性に引っ張られて時々男性がやってくる感じです。本の選定は僕と妻が行っているので、お客さんの男女比は半々になっても良さそうなものですが、基本的に女性しか来ない。男は本を読まないんですかね(笑い)。





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