講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


7.居住者インタビューB心地よい距離感
鈴木:  学校では何を専攻されているんですか。
原田:  油絵です。だから臭いの問題もあって、制作は全て学校でやっています。一番小さな部屋を借りたので少し狭いかなとは思ったんですが、学校から帰ってくるのが9時ぐらいになるので不便は感じていません。家具に関しても持ち込んだものは収納棚だけで、あとは鞄とパソコンを持ってきているくらいです。もっとも私の実家は阿佐ヶ谷にあるんです。1時間以内で帰れちゃうので荷物は少ない方だと思います。
鈴木:  りえんと多摩平の特徴としていわゆる団地っぽい風情が残っていますが、何か住む前からイメージはありましたか。
原田:  普通のシェアハウスは一軒家に住むイメージじゃないですか。それだと人との距離がちょっと近すぎる感じがしたので、むしろこういう風にちゃんと区切られているのは安心だし、寮みたいでいいなと思いました。大学3、4年の時は普通のアパートを借りて住んでいたので、そのあたりは気にしていました。
土山:  寮と言わると、確かに似ているところはあります。例えば洗濯の時間などのルールはありますが、その程度は常識の範囲内と認識して頂いているようです。その他には居住者以外の宿泊禁止に関する規定などがあります。規約内容は契約の際に一通り説明して、冊子にまとめたものもお渡しします。
鈴木:  その他にリビタとして工夫された点があればお聞かせ下さい。
土山:  メーリングリストは活用しています。例えば新規入居者の紹介に使ったりしています。りえんと多摩平には1人の管理人さんに常駐して頂いていて、コミュニケーションをまめにとるようにしています。清掃は週5回行っています。これは管理人さんとは別の業者にお願いして、共用部と各ユニットの水回りなどを掃除しています。共用ラウンジには皆さんが色々と物を飾られたりされるのですが、余り散らかってくると僕らが適宜整理したりはしています(笑い)。
鈴木:  生活のインフラで困っていることなどはありますか。
原田:  バスタブがないので、近くに銭湯があったらいいなとは思いますけど。でもお湯もちゃんと出ますし不自由を感じることはないですね。大通りに出ればTSUTAYAもありますし、駅前に西友もあって不便は感じていません。
土山:  共用部の物品を充実させて、不便がないように気を付けているつもりです。既に一人暮らしをしていた方は家具を一通り持っているので物は多めになるようですね。
(2)AURA234へ続く



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