講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


8.「紙」と「WEB」と「場所」
中村:  これからは街に出て行きたいです。秋葉原の過密空間の中でパブリックアート的な事をやって、エリアイメージをもっとアートと連動できればと考えています。もともと秋葉原はクリエイティブな街ですが、今は少しオタクさんに負けてしまっているので、時間をかけて3331との関係性を上手く作ってやろうと思っています。

3331からは「3331TRANS ARTS」というフリーペーパーを発行しています。最新号ではアールという東京の東側を元気にしようという活動や、3331周辺のグルメマップを載せたりしています。全ページではありませんが、日本語、英語、韓国語、中国語の4ヶ国語を載せていて、アジア200ヶ所に配布しています。今後はアジア各地とより深い関係を作りたいと思っています。
鈴木:  密度の高い仕事ですね。これを制作するスタッフもいらっしゃるんですよね。
中村:  展示施工も含めてほとんどの制作は内部スタッフでしています。また、フリーペーパーを初めたので「紙」と「WEB」と「場所」それぞれがメディアとして関係することを大切に構築していきたいと思っています。箱を持つことは強みですよね。紙とWEBだけじゃリアルがないので、人に会えないじゃないですか。3331があると人に会えるので、つなぎ役になれる。
松村:  これだけ幅広い活動をしている人は建築の世界で見たことがないよね。でも中村さんご自身がアーティストとして活動する時間が取れないんじゃないんですか(笑い)。
中村:  アーティストとしての活動はなにも絵や彫刻を作るだけじゃない。僕としては今やっている活動が社会的に次のステップまで行けば、作った実感が出てくると考えています。



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