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鈴木 |
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家族はどんな想定をしているのですか。夫婦だけですか。
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松村 |
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配偶者だけになっていて、時々子供が孫を連れて泊まりに来るかもしれない、という想定です。
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村口 |
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最初にA・Bをやるときに、どのような想定をすべきかという議論がありましたが、様々な形態がある中で、高齢者夫婦でどちらかが介護の必要がある場合が最近は一番多いそうで、今まで住んでいるところでなにかできないか、ということになりました。
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鈴木 |
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そうすると、夫婦それぞれがスペースを持っていて共用部分がある、という想定ですね。
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村口 |
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今回のプランですと、そうなります。これは持っているスペースの大きさによって変わってくるとは思いますが。
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園田 |
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先日、ビッグ・アイという国際障害者交流センターを見学してきましたが、浴室やトイレなどとにかく広さにゆとりがあればかなりのことには対応できるという印象を持ちました。楽隠居では居室の一部に水廻りを新設していますが、もっと大胆に居室全体を防水可能にすれば、かなり重度の方でも在宅介護できる可能性があります。
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松村 |
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コンセプトとしては、部屋ごと防水パンのようなことができないか、と発想がありました。また、今回の楽隠居の提案では、お風呂が重要なテーマです。
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村口 |
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やはり、お風呂でお湯を流して体を洗えることは高齢者にとって重要ですよね。
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園田 |
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お風呂だけじゃなくて、たたきなどのところに水が流せることも大切です。戸建て住宅では水や土に接していたのを、集合住宅は積層化しなければならないのでそれを断ち切ってきたのですが、小さい子供やお年寄りは失った水や土の感覚をもう一度何らかの形で戻さないと、集合住宅で決して快適な生活は送れないと思います。
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松村 |
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村口先生のご提案も、今の園田先生のお話に極めて近いものですよね。
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村口 |
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そうですね。
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園田 |
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アパートやマンションで子育てした人は、トイレに布オムツを流してしまって下の階の方にご迷惑をおかけしたという経験を少なからず持っています。集合住宅には、下洗いできる所という発想がないから、そうなってしまう。
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鈴木 |
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テラス的な土間のような汚せるスペースはあったほうが良いでしょうね。
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園田 |
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住宅に受けの空間を作るということについては、小泉さんの「2つの玄関」というお話にもありました。例えば、介護ヘルパーさんが来たときに、ドアの呼び鈴を押したとしても、寝たきりの人がそれに対応できないですよね。その人の居る空間に直接アクセスできれる、あるいは、気配を感じるしつらえであれば、元気そうなら何も居室に入ることなく対応できるわけです。これと同様に、汚してよい空間が全く無いことが、日本の集合住宅における問題点の一つだと思います。
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村口 |
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そうですね。昔の縁側のようなスペースがあると良いと思います。
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園田 |
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そうすると、介護ヘルパーの仕事も効率的に行えますし。
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松村 |
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手を振って「今日はいいですか」と言うだけで済むかもしれませんね。
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