ライフスタイル考現行


7.脱福祉施設に向けて
西田:  三草二木西圓寺と比べると規模が全く違いますよね。こちらの対象人口はどれくらいでしょうか。
岸本:  周辺の北安田町は500世帯ほどで、約1,700人がお住まいです。現在の高齢者福祉は地域包括ケアの構築を目指しています。現場の人間としては、一人ひとりの顔をきちっと覚えて繋がっていかないとそうした考え方は実現しないと感じています。
鈴木:  三草二木西圓寺が新鮮だったのは、カフェの食べ物や販売している物が福祉施設っぽくなかったことです。伝統的な福祉施設しかイメージできない人だと、三草二木西圓寺を見たらびっくりするでしょうね。
松村:  地域に食堂を開放している福祉施設は少なくありませんよね。しかし、例えばその日のメニューが決まっていて、自由に選べなかったりする。そういう施設開放を見ると、果たして地域の人が食事に来るだろうかと疑問に感じることがあります。
岸本:  福祉施設そのものが変わっていく時期にあると思います。三草二木西圓寺の開設に当たっては、自分が歳をとった時に行きたいデイサービスづくりを心がけました。「ボール遊びやりましょう」とか「体操やりましょう」とか言われるより、お酒が飲めたり友達を呼べたりする方がいいと思うんですよ。





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