コモンミールの意義・効果をどこに感じるかについて、シニア型・多世代型共に多くの方が「1住民同士の結びつきを強める」「4互いをよく知るために共に作業できる」と回答されています。また特にシニア型で「6孤独を払拭し他人との作業を楽しめる」との回答が多くなっています。一方、「2住民としての責任を果たす」はシニア型では多く回答されていますが、多世代型での回答はそれほど多くありません。
コモンディナーとして一緒に食事をとることの意義については、シニア型・多世代で同じような回答傾向が見られました。回答者が多いものは「1住民同士の結びつきを強める」「2食事や食事中のおしゃべりを楽しめる」「3良い社交の機会となる」「6自分で料理をしなくて良い」でした。一緒に食事をとることについて「5孤独が払拭される」はあまり選択されませんでした。
コモンミールに関して解決しなければならない課題に関する設問にのみ、シニア型と多世代型で回答傾向が大きく異なっています。
シニア型では「2クッキングチーム内での合意形成が難しい」が最も多くなっています。年齢の高い方々のこだわりが強い傾向があるのかもしれません。一方多世代型では「3メンバーが病欠の場合の補充」「6作業中の子どもや家族の対応」が多くなっています。単親世帯が多くおられるので、自分が料理している時に子どもをどうするか、子どもの病気の場合にどうするかということが課題になるようです。
3) フリーアンサーから
フリーアンサーでコモンミールの素晴らしい点について、以下の回答をいただきました。
- 良いです。とても考えられた食事だし、大人数ぶん作る方が楽しくて簡単です。オープンな共同での調理は「見えない」作業を見える形にして、平等な仕事を作ります。性別や年齢に合ったそれぞれの仕事に違いありません。
- 以前は全ての作業に参加していました(食器洗い、買い出し、掃除など)。今90歳をすぎたので、テーブルセッティングや調理(座るところがあれば)などをしています。
- 台所の作業を楽しんでいます。共同作業を通じてお互いのことを知ることになるし、人生の後半になって自分をこんなに向上させて、他人と同調することができるようになりました。
フェルドクネッペンでは、亡くなる前の日までテーブルセッティングなどに関わっていた方がいらしたそうです。
コモンミール活動への参加を通じて生じた変化について、以下の回答をいただきました。
- 料理について、人それぞれが違う考え方を持っていることを学びました。また、料理が、多くの人にとって大事なことだということも学びました。大きな台所で大人数の食事を作る方法を学んだので(30人〜50人分)、自分の家族文(2人分)や、私達のお客さん分だけを作るのは少し物足りない気分になります。たくさんのアドバイスをもらいました。
- 色々なことを計画・実行する力がつきました。以前より早く対応できるようになった。4人分のレシピを元にして、40から50人分の料理をできるようになった。レストランの味を念入りに確かめるようになった。新しい調味料やハーブなどを使う方法を教えてもらった。
- 実際の共同作業から知ったこと:調理を共同でしたり、食器洗い、掃除をして、人はそれぞれ違う考えを持っているのだなと実感した。