講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』



5.DIYerの夢
松村:  趣味でDIYをやる人は増えてきている感じですか。
馬渕:  その傾向はありますね。DIYをされる方の年齢層が若くなってきました。そういう方は、HCに勤務されている方とかメーカーにお勤めとか、なんらかの形で業界に携わっておられるのが多いですね。リフォーム屋さんとかもいますし、世田谷の方でアドバイザーコンビで木工房を生業としてやっておられる方も知っています。定年後にHCに再就職される方もけっこういらっしゃいますよ。

DIYerも段々と専門化して来ていますから、それらの需要に答えるべく、足場用の単管パイプとかハンドワークのコンクリートミキサーまで置くような大型店が出て来ました。また、購入した商品の取付けまでやって欲しいという希望が、HCに対して非常に多く寄せられるようになってきました。ところが、これまでの体制では人の問題やコストの問題からこれらの需要にはなかなか対応し切れない状況でした。そこで「棚板一枚の取り付けからバリアフリーまで」ではないですが、業界上げて本格的に大型のリフォーム工事の受注体制作りに懸命です。
松村:  DIY人口が多いアメリカやドイツでは、本格的な工具を使って作業しているので怪我をする人が多いらしいですね。
馬渕:  日本でも電動工具が大分浸透して来ていますね。最近は比較的廉く手に入るから皆さんDIYにも入り易くなった事は確かです。それに比例してこれらの使い勝手の過ちによっての怪我も増えています。特に電動丸鋸(≒5,000RPM)やディスクグラインダー(≒10,000RPM)などは高速で回転します。ちょっとした不注意から場合によれば命を奪うような大きな怪我に繋がります。ですからそれらの使用には充分気をつけて欲しいものです。
鈴木:  馬渕さんご自身の作業場はどちらになりますか。
馬渕:  少し狭いのですが、二階の自分の部屋でやっております。作業をしていると大きな音も出るんですが、幸か不幸か、近くに自衛隊の航空基地がありまして飛んで来る飛行機の爆音に紛れて作業してます。大物は道端に出てやってます。
松村:  アメリカのお宅にいくと、駐車スペースの奥に作業場があってノコギリなんかが壁に掛けてありますね。
馬渕:  私も、できれば四畳半、いや三畳間位でもいいから独立した自分の工房を持ちたいですね。

夜中にそんな中にこもって独りひそかにブランディなんかチビリチビリと‥‥‥‥。


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