前者に関して見ると、最近世界中で普及してきた建築環境性能の評価システムがあります。その先駆であるBREEAMもLEED* も評価項目ごとの点数化を行いその総和で優劣を評価するのですが、これも言わばネガティブチェックですよね。しかし、生活の質の向上を目指すデザイナーやユーザーに関心を持ってもらうためには、良かれと考えた取り組みを前向きに評価する仕組みであってほしい。そこで2000年位から日本で私達が村上周三先生を中心に開発に携わったCASBEEでは、Qualityを高める試みと環境負荷(Load)を減らす試みを同時に評価できる仕組みにしました。環境を守るためにQuality of Lifeの向上を我慢するのではなく、両立を目指す取り組みを評価できる取り組みにしようとしたのです。