ライフスタイル考現行


サーベイ「ライフスタイル・住まい方を可視化する」

 
主旨


調査のねらい 「南船場・堀江」地区とは
調査の方法 地図・ムービー

被験者について


被験者の属性 居住地と活動拠点

被験者の行動


普通な一日 日常から開放された一日
no.02被験者の一週間 no.03被験者の一週間
no.06被験者の一週間    

まとめ





主旨
・調査のねらい
 ライフスタイルによって,住まい方も変化します。そこで,現在の日本人の多様なライフスタイルと住宅との新しい関係について知りたいということがこの研究会の主旨です。しかし,自分が求めるライフスタイルの実現には,どんな場所に住むかということも大きな問題ではないでしょうか?例えば,都心に住むのか郊外に住むのかで,生活は大きく違ってくるはずです。
そこでこのパートでは,まず手はじめに都心居住者の「マチでのライフスタイル=マチの使いこなし」を調査することにしました。利便性の高い場所に住む都心居住者は,家の中だけでなくマチ全体を使って自分の生活を組み立てているのではないかと思ったからです。
私たちは,マチを使い込んでいそうな人達に声をかけ調査に協力していただきました。調査対象地は,大阪市の都心に位置する「南船場・堀江」地区です。住まいという視点では,この場所に住んでいる人達がまず基本ですが,商売をされている方や仕事でこられる方にも比較の対象として調査に加わっていただきました。
・「南船場・堀江」地区とは
南船場・堀江は大阪を代表する繁華街「ミナミ」の西側と北側に広がる地域です。歴史をさかのぼると南船場は問屋街として,堀江は家具屋街として栄えた街でした。近年それぞれに変化を迎え,1995年あたりから南船場ではカフェ・飲食店などが発展しました。堀江も1998年以降,アパレル系ショップ・カフェ・インテリアショップなどが増加しています。
南船場は問屋街として発展した街であるために現在も居住者が少ない商業地です。一方堀江の場合は「立花通り」と呼ばれるメインストリートに多くの家具問屋が今もありますが,その周辺は住宅地でした。現在も住宅地が多く,立花通り北側は住商混在の街になりつつあります。また,近年の都心回帰が追い風になり,堀江全体の夜間人口はむしろ増えつつあります。
近年急激に発展し,注目を集めている2つの街ですが,街として問題が無いわけでもありません。日常化する来街者と住民とのトラブル。無秩序なショップのオープンによる均質化。この様な点についても堀江・南船場のライフスタイル調査から考えていきたいと思います。
・調査の方法
調査は2002年の10月を中心に行いました。被験者は6名です。南船場・堀江地区の白地図を手渡し,一週間の外出行動を地図上にマッピングしてもらいました。どの道を歩いたか,どのお店に行ったか,また,その場所でどんなことを考えたか,などを地図上に書いてもらいました。そのデータをもとにヒアリングを行いました。得られたデータはとてもリアルでしたが,そのままですとあまりにもリアルですので,プライバシーを考慮しながら次のような結果にまとめております。
・地図・ムービー
これは大阪中心部の簡単な地図です。中心部をぐるりとJR環状線が走っています。京都や奈良方面に行く私鉄もありますが,地下鉄の路線だけを書いてあります。これを見ると,今回の調査対象地の南船場と堀江は大阪のど真ん中に位置し,とても便利そうな場所であることがわかります。ミナミと呼ばれる地域はなんばを中心とした場所を示し,キタと呼ばれる地域は梅田を中心とした地域を一般に示しています。共に大阪を代表する大繁華街です。南船場や堀江はこのミナミに隣接した地域といえます。心斎橋を中心に半径1500mの円を描いてみると,ミナミや南船場・堀江が大体入ることが分かります。これは,体力があれば充分に歩ける範囲であると言えるでしょう。
大阪中心部地図


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