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4人家族の購入するマンションの平均価格とシングル女性が購入するマンションの平均価格の間に大きな開きがないという話は、「可処分所得の多寡からすれば当然か」と後追いで納得できたが、正直少々驚いた。自らの貧しい経験の範囲で、「一人暮らし=間借り或いはワンルーム」と型にはめた理解をしがちだったが、今後ますます増えると予想されるシングル居住は、それ自体多様なものであると認識しておかなくてはまずそうだ。(松村)
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女性の社会進出に伴う住宅の変化についてはずいぶん以前から議論されてきたが,大久保さんの解説でその大きな現実の動向を目の当たりにした感がある。なによりも居住地の選択自体がここまでドラスティックに都心=「働く場の近く」へと志向されているのに驚かされるが,考えてみれば働き続けるための切実な要求であり,その他「夫婦だけれど個も大切」等の住居への要望もいちいち納得できる。ただ,こうした需要を受けとめるのが,結局新築の大規模分譲(超)高層マンションであり,結果として,地域とあまり関係をもたない単身・夫婦のみ世帯という単一階層の社会が生まれつつあるのが気になるところである。社会はもう少し多様な住居(賃貸,中古,小規模)を用意すべき
ではないか。(鈴木)
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独身女性に限らず、都心居住回帰は本物であると思えた。そもそも潜在的なニーズがあったとも思える。学生時代、東京の都心に10年ほど住んでいたことがある。地下鉄の表参道から5分ぐらいのところで、行きつけのスーパーは紀ノ国屋という便利な立地であった。6畳一間の木造賃貸で、居住性能は問題外であったが、豊かな都市機能がそれを十二分に補完してくれていた。フットワークが軽くなり、とにかく住んでいて楽しい街であった。東京の都心は以外に住環境としても優れているのではないだろうか。それが、自分の手が届く範囲で購入できるのであれば、買わない理由がない。消費という面ではいつの時代でも女性は時代の先端を行く人が多い。今回の現象は一過性ではなく、都心居住を根付かせる契機になると考えられる。(西田) |