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鈴木 |
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現在、安藤さんの設計でこの家が建てられたわけですが、もともとはどういう敷地だったんですか。 |
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中田 |
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この周辺には海を埋め立てて大きなマンションを建てる予定があったんです。ところが、計画が頓挫してしまって、ディベロッパーが売却し始めたんですね。それで、安かったから僕が買ったんですよ。 |
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松村 |
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自分が住むつもりで? |
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中田 |
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思いましたね。浜辺が付いてる敷地ってあんまりないでしょ。隣のおじいちゃんの所に嫁にきたおばあさんはここは波の音がうるさくて寝れない、と言って田舎に引っ越しって行ったそうです。それくらい海に近い。カエルの声がうるさくて結局また引越したらしいですけど。
明石大橋も間近に見えるし、なんか工夫したら楽しい家になるやろナと思って、図面を書いたりしていました。海が近いので、アンドウちっくにとか(笑い)。
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松村 |
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それで、雑誌の企画に申し込んだのは? |
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中田 |
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敷地もおもしろいし、一か八か行けばいいかなと思って。あかんかったら自分で考えればいいことだし。申込んでから何の音沙汰もないので、やっぱりあかんかったかと思ってたら雑誌の方から連絡があったんです。それで、何回も何回も聞くんです。本当にいいんですかって。安藤さんはこんな建物つくってますけど、本当にいいんですかって。「いいです。こんな風な家も楽しそうなので」と答えていたら、最終的な3人の候補の中に残っていました(笑い)。 |