講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


2.子育て座談会


6.子育て支援の意図、子育ては楽しくない?

松村: 最近、政府とかが少子化を問題視して、子育て支援のあり方を検討していますよね。でも、そこには、子供を育てるお母さんが大変だから支援してあげようというよりは、子育て支援をしっかりすると子供を産むっていう考え方がある。つまり、子供の数を増やすために子育て支援がある。支援体制作るから子供を産めよという意図がある。
こうした考え方についてはいかがでしょうか?気分悪いとか、ほっといてくれとか、それとも、やっぱり大事な問題だから支援を充実させてみんながもうちょっと子供を産んだ方がいいんじゃないの、ということなのか…。
加茂: 何年か前に各国の比較データを見たことがあるんですけど、子育てが楽しいかっていう問いに対して、すごく楽しいって答えている人が日本では少ないんですよ。なんかそのへんが問題じゃないかなって思いますけどね。
小田切: アルバイト先には、いわゆる「負け犬」たちがいっぱいいるんですね。30才越えて子供がいなくて結婚していない、そういう女性がたくさんいるんですけど、その彼女たちに、私が普段感じていることや日常の生活の話をしていくと、小田切さんの話を聞いてるとどんどん子供が産みたくなくなってくるって言われちゃって。
松村: 大変そうだなーって。
小田切: 映画なんか見れないっていう話とか。子供を産んで3ヶ月たって、やっとミスドに行ってコーヒーを飲めたんですよとか。
加茂: そうですよね、家から出られませんもんね。
小田切: まだ子供を生んでいない人にしたら分かりませんよね。大変だって聞くけどどれくらい大変なんだろうって。具体的にこれがこういう風に大変、あれがああいう風に大変って話すわけですが、えっそんなことができないの、そんなに大変なの?みたいな反応になりますね。
瀬渡: 子育ての楽しさを具体的に話すのは難しいですよね。


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