講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


7.神山塾
大南:  「神山塾」という取り組みもあります。これは、雇用保険を受給できない求職者に対して無料で半年間の職業訓練を行うもので、厚生労働省の「求職者支援制度」を使った事業です。2010年12月に始めて、これまでに6期77名が修了しました。受講者の年齢は20代後半から30代前半で、東京周辺の独身女性が圧倒的に多い。結果として受講者の約半数以上が移住者として残っています。
松村:  神山塾では何を教えているんですか。
大南:  講座の内容は、イベントプランナー・コーディネーター養成になっています。求職者支援制度の狙いは、修了者が雇用保険に加入している事業者に雇ってもらうことですが、神山塾の受講者は自分で小さなビジネスを起こしたい人が圧倒的に多い。修了者が神山町で起業したりすると地域にとっての効果はありますが、厚生労働省が考える成果は減ってしまう。
松村:  別の省庁の施策ならそれでいいのかもしませんけどね(笑い)。神山塾をきっかけとして移住してきた人達は、神山町でどのような仕事をしているのでしょうか。
大南:  10人ほどがサテライトオフィスで働いていて、ビストロで働いていている人も1人います。神山町に住みながら徳島市内で働いている人もいます。カップルも9組誕生して子供も2人生まれました。女性が来たら男性もついて来るんです(一同爆笑)。




前ページへ  1  2  3  4  5  6  7  8  9  次ページへ  


ライフスタイルとすまいTOP