ライフスタイル考現行


2.サービスの内容
松村:  家賃はどうなりますか。
山岡:  2つの方式があります。1つは家賃一括前払い方式です。例えば60歳〜74歳ですと、想定居住期間15年を償却年数として970万円〜2,280万円になります。この前払金によって、償却年数が過ぎてもそのまま追加料金なくお住まいになれます。もし償却期間内に解約される場合や亡くなられた場合は返還金制度が適用されます。

もう1つは月々払い方式です。こちらは家賃1ヶ月の前払いになりますので契約時に敷金2ヶ月分と前家賃1ヶ月分が必要です。家賃は月額68,000円〜73,000円です。この方式はコミュニティハウスの4階を対象としています。

こうした家賃以外に月々の管理費と共益費が発生します。1人入居は55,000円、2人入居は82,500円になります。
松村:  入居状況はいかがですか。
山岡:  10月1日のオープン時に入居された方は30名ほどです。取りあえずお部屋を押さえている方もいらっしゃるので、そうした予約を含めれば9割ほどが埋まっています。

有料ショートステイとして開設している部分がありますが、2012年中頃には小規模多機能型居宅介護施設に移行する予定です。現在申請中ですがこの許可が下りると「通い」「泊り」「訪問」の3つのサービスを提供できることになります。つまり、いざ介護が必要になった時には小規模多機能という介護の施設を使えます。そうすると在宅で可能な介護の最後まで、「ゆいま〜る」で対応できることになります。
鈴木:  こうした高齢者住宅づくりをURの団地で取り組むのはここが初めてですか。
山岡:  既存の建物を利用する試みは私どもとしては初めてです。多摩市で手掛けている「ゆいま〜る聖ヶ丘」は敷地をURから購入しましたが、こちらの建物は新築です。もっとも「ゆいま〜る多摩平の森」がオープンした時点では、既存住棟をこうした高齢者住宅に再生した試みはURとしても初めてと伺っています。

「ゆいま〜る多摩平の森」の建物は定期借家事業なので利用できる期間が20年と決まっています。URとの契約期間が終了した後は私どもの他の住居に住みかえて頂くことになります。その際の引越し費用はコミュニティネットが負担しますが、高齢者の引越しは出来るだけ避けたいところです。
鈴木:  そうですね。いろいろ精神的にも肉体的にも負担がかかりますからね。
山岡:  ですので住みかえの仕組みは用意してありますが、URとの契約終了に向けて様々な対策に取り組む予定です。例えば契約後も継続利用できないかURと協議をしたいと思っています。近隣に移転候補地を捜して新設することも視野に入れています。



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