ライフスタイル考現行


4.インタビュー:東京都出身JNさん(55)

Q04/ライフスタイルに変化はありますか。

生活パターンはほとんど変わらないね。他の人がビックリするくらい朝早く(6時くらい)から仕事を始めちゃうし。でも逆に言えば、夏場だと10時すぎると、暑くて仕事のペースをかなり落とさないといけないから効率が悪くなる。沖縄でも、本土の時間に合わせてみんな仕事をしているけど、私から言わせたら、6時から仕事を初めて10時にあがり、3時からまた仕事をする。この土地にはそのペースがあっていると思う。時間をずらした方が効率よくできるのに。

仕事にとりかかると昔のペースでやっちゃうけど、その合間合間をのんびりしていないと、沖縄の気候で特に夏場なんか生きていけない。バッと仕事をしたら休憩する。昼寝もするし。タイミングを抜くことが大切。でも、これが内地での仕事だったらそうはいかない。決められた時間の間仕事をして1時間の休憩。ここでそれをやったら、たぶん熱射病とかで倒れるでしょう。だから自分で決めている。6時から仕事をしても、実質中身は8時間しか働いていないよ。本土の働きぶりの60%くらいだね。休憩しなくちゃ体がもたない。バタバタ仕事をしているといっても、かなり沖縄タイムになっているよ。それに比べたら、沖縄の人の方が、過酷な環境でよく働いている。一見しんどそうに見えて、実は一番楽をしている。私はしんどいのは嫌いだもん。いかに楽するかしか考えていない。楽する=仕事をしないのではなくて、どうやったらこの仕事を終わらせるかを考えるから効率がいいし、そこからアイデアが生まれると思う。楽することはいいこと。

生活スタイルは癖だから抜けない。やることがあったらついつい全部やってしまう。やっぱり環境が変わっても長年の生活スタイルは変われないね。この歳になったら、もう変わらないんじゃないかな。


Q05/今の生活に満足していますか。

満足していません。常に何かを追っかけていないと嫌なタイプだから、満足したことは今までにもない。今の仕事でも、汚くてドロドロになる修理は好きなわけないし、やりたくないなって思っている。でも、修理出来る人は私しかいないし、それがないと収入ないしね。やりたくないから早く片付ける。毎日それの繰り返しよ。だから絶対満足なんかしていません。獏(ばく)みたいなもので、夢を食べていますから(笑)。


Q06/将来は沖縄に永住?

そうだね、他に行くことはたぶんないでしょう。とりあえず、沖縄で最後のライフワークをやって、若手にバトンを渡せればいいんじゃないかな。ノウハウと人の繋がりは山ほどあるから、結局はそれで終わるんじゃないかな


Q07/これからの夢は。

モータースポーツのやれる環境を整えて、若い世代からも参入できるアマチュアスポーツを沖縄から広めてやりたい。というのも、今沖縄の大問題が暴走族。人数も非常に多いし、大騒ぎをしていっぱい迷惑をかけている。若い人が悪い方にいくのではなく、若者の発散できる場所づくりとして、モータースポーツを普及させたいと思っている。長年、モータースポーツ(ゴーカートから始まり、自動車レース、パワーボートやジェットスキーのレースなど)をやっていたから、特に海に関係するスポーツの面では、こんな恵まれた土地はないわけ。沖縄のこの一年中暖かい環境でがんがん練習したら、たぶん内地の選手を超えることができると思う。それこそ日本のトップになることも十分可能だ。でも、そういう追いかけ方をする人がほとんどいない。しかも、モータースポーツはお金がかかるスポーツだから、沖縄ではまだ全然なじんでいない。残念なことに、モトクロスでちらほらといるぐらいだ。そこで、思いついたのが競艇。払い下げのボートを利用すると、10万円くらいで手に入る。水上のモータースポーツの中で、一番安くできる。本土からボートを調達できる立場にあるから、払い下げ品を使うことで、賭け事ではなく、アマチュアスポーツとして競艇をカートレースみたいに若い年齢からやれるようにする。その中で、ひょっとして本物の競艇のプロになれるかもしれない。沖縄から1億の選手が生まれたら、あと続きますよね(笑)。沖縄には、波が静かで競艇が出来そうな場所がいくつもある。だから、そういう土壌作りができればいいなって思っている。それと、ここは東南アジアにも近いから、陸上のモータースポーツもできるサーキットを沖縄に作って東南アジア方面の人たちも気軽に来られるようにしたいね。それが私の夢でもあるし、実現できれば沖縄のためにもなると思う。なかなか今の仕事が忙しいからうまくいかないけど、それがライフワークかな。



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