写真3 老朽化した飲食店の建物(店名がわからないよう加工済)
2. 国道231号線沿い市街地
空家も見られたが、様々な種類の個人経営の商店が今も営業している様子(写真4)が見られた。市内を含め、留萌市近辺にはイオンモールのような大型商業施設が存在せず、最寄りの大型商業施設は40km以上離れた滝川市や旭川市に立地する。個人経営の商店が軒を連ねるまちなみが今もなお残っているのは、そうした状況が一因であると考えられる。筆者が訪れた際は、人通りは少なかったものの、車通りはある程度あった。
写真4 個人経営の商店が立ち並ぶ通り
3. 道の駅周辺
2020年に開業した「道の駅るもい」(写真5)には、アンテナショップや子供の遊べる屋内遊戯広場、ドッグランなどが設置されている。道の駅が面する国道231号線は接続する国道232号線と合わせて日本海オロロンラインという愛称を持ち、海岸線の絶景を楽しめるドライブルートとして知られている。道の駅には日本海オロロンラインが通る周辺市町村と合わせた観光マップ(写真6)が掲示されており、道の駅が観光拠点としての役割を持つことがわかる。筆者が訪れた際も観光バスで訪れた多数の観光客でにぎわっていた。
更に留萌市は株式会社モンベルと包括連携協定を結び、アウトドアを核とした観光推進の拠点施設として「モンベルアウトドアヴィレッジるもい(仮称)」の整備が道の駅敷地内で行われることが計画されている。株式会社モンベルは日本屈指のアウトドアメーカーであり、2012年に旭川市近郊の東川町も誘致に成功し、カフェ巡りや街歩きを楽しむ若年層の観光客及び移住者の増加に繋がっている。故に道の駅るもいも、今後一層観光拠点としての役割を強めていくことが考えられる。
写真5 道の駅るもいの外観