写真5:太宰府の神鳥「鷽(ウソ)」の石像を乗せたポスト(筆者撮影)
◆おわりに
今回のレポートでは太宰府天満宮門前町の歴史と街並みを守る現在の取り組みについてご紹介しました。太宰府は2017年には約1000万人もの観光客が訪れたほどの観光都市であり、新型コロナウイルスの流行で一度は客足が遠のいたものの、2022年現在の門前町は訪れる観光客の活気で再び賑わっています。新しい店舗の出店も進み今後の発展も見込まれますが、その業種を見ると生活品を扱う店舗から土産・民芸店への変化という「観光地化」が見られ、門前町が地元住民の生活に密着していた場所という意味合いを失っていくという指摘もあります(寄藤ら2015)。観光地化が地域住民の生活に影響を与えてしまうことは他の観光地でも起きている問題であり、太宰府が今後も持続的に発展していくためにはこの問題について取り組む必要があるのではないでしょうか。
◆参考文献
・太宰府天満宮ホームページ:太宰府天満宮とは
URL:
https://www.dazaifutenmangu.or.jp/about
(2022年10月17日閲覧)
・だざいふナビ:「さいふまいり」について
URL:
https://dazaifu-navi.com/alecolle_detail.php?toku_id=12
(2022年10月17日閲覧)
・太宰府市:太宰府の景観まちづくり
URL:
https://www.city.dazaifu.lg.jp/soshiki/20/1909.html
(2022年10月17日閲覧)
・寄藤晶子, 天野香緒理, & 岡崎綾香. (2015). 大宰府天満宮の参道における商業空間の変化. 日本地理学会発表要旨集, 2015, 100351.
(文責:杉浦完征)