応募者名 神家昭雄建築研究室
作品名 日高町の家


●まちなみ配慮のポイント
この建物は、和田山と豊岡を結ぶ幹線道路に面し建っている。かっては古い街並が続いていたと思われるが、今は建替えられたり、現代風の外観に改造されたりして、古い街道の面影は少ない。
この民家は造り酒屋の母屋の再生で、外観は元の形を出来るだけ残し修復した。厨子2階建てで虫こ窓と繊細な格子がこの家の特徴で、この地域のランドマークとなって、多くの人々に土地の記憶として残っている。ケヤキの格子は100年経ってもなお美しく、細かい細工は当時の建築技術の高さを感じさせる。
この記憶を大切にすることが、街並配慮の大切なポイントだと考える。
内部はこの民家に刻まれた歴史を生かしながら、新しいデザインや思考をいれて改造し、過去と現在という時間のズレを視覚化した、新鮮な空間とした。
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