講演+インタビューシリーズ『ライフスタイルを見る視点』


6.取り扱い物件の変化
鈴木:  お客さんの性別や年代はどうなっていますか?
馬場:  男女比は同じくらいだと思います。ただ、一般的な仲介業に比べると女性が多いんじゃないでしょうか。年代は30〜40歳代が中心ですが、賃貸では20歳代が多いですね。
鈴木:  Webトップのアイコンがものすごく充実しているように感じます。例えば、レトロ、水辺、ペット、改装OKなどがありますね。これらはだんだん増えてきたんですか?
馬場:  これらは最初からフィックスです。不気味なくらい変わっていません。最初はアクティブじゃないものもあったんですが、いまは万遍なく物件があります。
鈴木:  こうした物件の人気が出てきたとか、ニーズの動向について何か気づかれたことはありますか?
馬場:  以前は全くなかったのに最近増えているのが「売買物件」です。最初は賃貸だけだったんですが、最近は中古を買いたいというお客が随分増えた気がします。
佐藤:  売りたいっていうよりはむしろ買いたいっていう人が増えた?
馬場:  ただ、良い売り物件がない。スケルトンで売ってくれればいいのに、ビルオーナーが変な壁紙を貼っちゃったりするんです。本当は良い物件なのにオーナーがだめにしちゃうようなことがあって、ちょっともったいないなって思うことがあります。そうしたギャップ、市場に供給されるものとニーズとのギャップを肌で感じることも少なくありません。
佐藤:  売り物件を求めている買い主候補はどれくらいいるんですか?
馬場:  ちょっと定量的にはわからないし、価格とかにもよってなんとも言えないんですが、数百人単位でいるとは思います。
鈴木:  そのレトロというのは自分で変えるというよりは雰囲気が欲しいってことですか?
馬場:  そうですね。
鈴木:  ビルオーナーや不動産業者に向けたページもあって物件を募集していますよね。持ち込みも多少はあるのですか?
馬場:  探してくる方が圧倒的に多いんですが、オーナーさんから「どうですかね?」みたいに持ち込まれる物件も少しずつ増えています。
鈴木:  売買物件を始めたのはいつ頃からですか?
馬場:  最初からやろうとは思っていたんですが、事実上は2005年ごろからパラパラと始まって、2006年から積極的に取り組み始めました。
鈴木:  本当にここ2年くらいのことなのですね。
馬場:  そうですね。正直言うとやり方がよく分からなかったんです。自信がつくまでは売買物件を扱うのは怖くて…。



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