「次世代型高齢者住宅」のご提案 carna五反田(東京都品川区)

事業主体:医療法人社団青葉会、設計・監理:(株)マザアス

平成27年5月18日視察

(1)次世代型高齢者住宅とは −規制合理化の提言―

 (株)マザアス(ミサワホームグループ)は高齢者住宅の全国的な事業展開に20年以上携わった歩みを通して、次世代型の高齢者住宅をご提案しています。
 これまでの高齢者住宅は、主にデイサービスや訪問介護ステーションといった、在宅支援の介護サービス施設と一体化したものでした。
 これから高齢化がますます進展し、可能な限り住み慣れた地域で最期まで安心して暮らすことのできる高齢者住宅のニーズが高まる中で、医療施設や、新たな介護保険メニューの24時間定期巡回・随時対応サービスや、小規模多機能型居宅介護と一体化した住まいが、次世代に求められる高齢者と考えています。
 carna五反田は医療法人が運営する、医療施設と小規模多機能型居宅介護などの包括タイプの介護サービスが併設したサービス付き高齢者向け住宅を複合化したものです。
 現在の法規制では、医療法人がサービス付き高齢者向け住宅の自ら事業者となることができますが、株式会社などが事業者となる場合と異なり、サービス提供を他の法人に転貸などをすることが認められておらず、医療法人でサービス提供を行うことになります。規制が合理化され、医療法人が高齢者住宅の運営経験の豊富な法人にサービス提供を委託することが認められるようになれば、次世代型高齢者住宅の供給が促進されると考えられます。規制合理化の提言を、成熟社会居住研究会は進めてまいります。

(2)carna五反田 (複合型介護福祉施設)の概要

 carna(カルナ)とは、ローマ神話の、人間の健康を守る女神です。
  当施設は「東京都医療・介護連携型サービス付き高齢者向け住宅モデル事業」の第12号に選定されており、住まいとケアの同一建物での提供を行っています。サービス付き高齢者向け住宅は、国交省補助と、東京都からの補助の両方(それぞれ100万円/戸)を受けて事業化しました。

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