柏プロジェクト
−住宅メーカーに期待するこれからの高齢期の住まい
総合ケアセンターこぶし園 (長岡市) の施設長小山氏は、地域社会がひとつの施設・病院になるという構想を描かれました。下図のように小規模多機能サービス、定期訪問随時サービス、訪問看護ステーションから高齢者の住んでいる家に24時間対応でサービスに伺うシステムを整備し、見守りや相談サービスの必要な人はサ高住に入居するというものです。これが理想形と考え、豊四季台地域では、地域の中央部に、1階部に24時間対応のサービス提供拠点を設けた、105戸のサ高住を誘致しました。高齢者の自立性低下は、多くの場合認知症を伴いますが、認知症が始まった段階では社会福祉法人による小規模多機能で対応し、来られなくなってくると24時間対応、訪問看護を組み合わせた対応を行います。医療が必要になった方には在宅療養支援診療所があたります。このようなシステムの下で、サ高住で住み続けることができます。そして、これらの在宅サービスは周辺地域にも及んでいくのです。
同じような事業展開が、私の自宅に近くにおいても行われています。「かんたき」(看多機) と略称されている、小規模多機能と訪問看護を1つにした事業所で、最期の看取りまで行っています。さらに「かんたき」の隣のアパートに高齢者に住んでいただき、サービスに伺うということも行っています。アパートのオーナーは、1人暮らし高齢者に入居していただくことは不安だけれど、「かんたき」のようなところが見守りや泊りでのケアをしっかりやっていただくのであれば、安心して高齢者に部屋を貸すことができるとのことです。これからアパートの空き室も増加しますが、小規模多機能や訪問看護といったケアにより空き室が利用できることが分かりました。
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