写真9 2階の庇がせり出した商家
◆おわりに
筆者が高岡を訪れたのは2回目だったが、今回初めて山町筋と金屋町を探訪し、商工業の町として発展してきた高岡の多様な顔を見ることができた。次回は、もう一つの重伝建である吉久や、「高岡市歴史まちづくり計画」[7]に歴史的町並みとして記載されている伏木や福岡にも訪れてみたい。
なお実際に歩いてみると、二つの町並みの歩きやすさにも違いが感じられた。金屋町は落ち着いた雰囲気で歩きやすかったのに対し、山町筋は平日の夕方であったためか人影はまばらだったが、車通りは極めて多く、町並みの写真を撮るのには少し苦労を伴った。観光客に落ち着いて町並みを楽しんでもらうためには、抜け道として利用している車を並行する国道に誘導することも考えられる。また、高岡市都市計画マスタープラン[8]で述べられているように、市民や観光客が安全で快適に歩ける環境づくりや、二つの町並みおよび高岡古城公園や瑞龍寺といった周辺の歴史・文化資源と合わせた回遊性の向上も今後の課題となりそうだ。
(文責・写真:大草裕樹)
参考資料
[1]高岡市:高岡市の概要
https://www.city.takaoka.toyama.jp/soshiki/kohohasshinka/2/8/2740.html#h_idx_iw_flex_1_4
[2]高岡市教育委員会:高岡市山町筋伝統的建造物群保存地区保存活用計画
[3]高岡市教育委員会:高岡市金屋町伝統的建造物群保存地区保存活用計画
[4]川越市立博物館「ザ・蔵造り ここがチェックポイントだ!」
https://www.city.kawagoe.saitama.jp/museum/kura/1013742.html
[5]三島融, 後藤春彦, 笠原卓, 鞍打大輔, 小林幸司, 佐久間康富, 原田啓, 松井隆直(1997), 「伝統的建造物の景観評価における町並みユニットの提案とその応用 : 富山県高岡市山町筋におけるケーススタディー」, 日本建築学会技術報告集3 (5), pp. 232-235
[6]国土交通省道路のデザインに関する検討委員会(2017):道路のデザイン -道路デザイン指針(案)とその解説-
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/road_design/pdf03/03.pdf
[7]高岡市(2024):高岡市歴史的風致維持向上計画 ~高岡市歴史まちづくり計画~ (第2期)
[8]高岡市(2018):高岡市都市計画マスタープラン