応募部門 住宅
受賞者名 村瀬充アトリエ 代表 村瀬 充
作品名 「公園前のガレージハウス」


●まちなみ配慮のポイント
 南側に市民公園があり、緑・自然環境に恵まれた敷地に計画されたガレージ付き住宅である。
 公園の緑や自然環境を敷地内に取り入れるために、あえて塀等の隔てを設けずに、公園との連続・一体性を感じられるように全面をオープンスペースとなるように計画した。
 また、ガレージ部分を中心として、道路や公園から内部を眺められるように、「町のギャラリー」としての空間構成を行った。

講評
 この住宅には、塀も玄関もない。近隣にある公園の緑や自然を取り込み、公園・道路から内部が覗き見える町のギャラリーとしてつくることがテーマである。
 主役は車であり、ガレージがファサードとなり、あるいはショーケースとなっている。自動車を愛する施主の思いは、自分の世界に閉じることなく、近隣に開かれていて街並みに魅力を与えている。通りかかった子供たちが、1950年代の車を覗き込み、老人は若き日について語り始め、家の前は小さな広場となる。次ぎはどんな車が加わるか、わくわくする。ガレージが町並みの中でプラスイメージを与える例となっている。
 町に一体化して「まちなみ住宅」の可能性を与えるモデルといえるが、景観の面でも町並みをリードする試みが加わればと思う。

「まちなみ住宅」100選 審査委員会
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