●教育・学習の対象
 小学生〜大人
●こんな学習です!
こんな家に住みたいな!から始まる学習
 子どもは、本来家作りが大好きです。自分を主人公にして夢が語れるからです。このことを学習に活かしたらどうだろう。そんな発想で学習を考えました。
 牛乳パックは、ちょっと戸建て住宅に似ています。これを使って、小さな家を作る。
 家に必要な要素は何か、どんな物がいくつ必要か、そう考えたのはなぜか、それを話し合ったらおもしろそうです。夢も語れますが、そこで住まいの構造や機能も学習できます。
 その住宅を集めて街を作ったらどうなるでしょう。自分たちの街に必要なものやことがらを話し合う。これは、まちづくりの疑似体験になります。こうした活動を通して、自分の住まい方をふり返り、よりよく住むために大切なことや工夫できることを考え、実践する気持ちを引き出したい。そんな願いから、この学習をつくりました。
●展開とその方法
 テーマ1「家族で過ごす心地よい居間を考えよう」(2時間扱い)

 テーマ2「家族で過ごす心地よい居間を考えよう」(6時間扱い)

 テーマ3「住み続けたい地域にしよう」(4時間扱い)

●おわりに
□学習の展開のしかたについて
  • 子どもの夢や願いを十分に引き出しながら学習を進めるとよいです。
  • 牛乳パックも家づくりは、時間を区切って。窓やドアは、仮止めで貼り換えやすく!。
  • 家作り、まち作りだけを取り出した展開もできます。
  • 家作り、まち作りのポイントは、単なる「夢の家やまち」ではなく「家族との生活を考えた 夢の家やまち」。学習としては、そこをしっかり理解させることが大事です。
□実際に学習した児童 (小学校6年生) の様子
  • 牛乳パックの家作りは大好評でした。夢中になって製作していました。
  • 家作りの工夫では、祖母といっしょに暮らしている児童が、ドアノブを握りやすいようにと大きくしていたりしました。日当たりを良くしたいと窓を多く設けた子もいました。
    それぞれの生活が、家を通して語られます。
  • 換気実験は、換気効果の違いが一目瞭然だったので、「おーっ」と声が上がりました。
    しかし実感できたのは、教室での窓開けの通風体験。これは両方行う必要があります。
  • まち作りでは、あちこちで利害が対立して、もめごとが起こりました。
    特に、ゴミ集積所をどこにするか、道路をどのくらいの幅まで広げるか、どこに通すかでもめていました。皆で土地を出し合って作ったので、ゴミ集積所も (自分たちの街の環境を少しでも良く!) と、分別収集用に作られており、関心しました。
□まちつくりを終えての児童の感想


□この活動の利用法
牛乳パックは、質の良いパルプ紙が使われているため、水性マーカーで絵を描くととてもきれいに仕上がります。どの年令の人でも楽しくできる活動です。
牛乳パックでの家作りをしたあと、本物の家を観察させると、視点がしっかりとしたよい観察ができます。この活動は、「まちづくりワークショップ」にもおすすめです。