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四季を楽しむ大屋根の家(I邸)


 
住所:   埼玉県さいたま市
種別:   戸建住宅
居住者:   夫婦、子供一人
次世代基準の地域区分:   ?
設計者:   内田信平・村上素子/内田建築設計(所属は設計当時)
施工者:   リファイン浦和(?冨田材木店)
施工年:   1998
敷地面積:   351.76999m2
建設面積:   126.94m2
延床面積:   170.59m2
構造:   木造
階数:   その他
 
地域性を生かした点:
・敷地の西側が大きな公園に面しており、公園との間に大きな4本の落葉樹があったため、西陽への配慮をしつつ、この西側の恵まれた自然を最大限に活かせるような計画とした。生活の中心となる食堂(居間を兼ねる)を南西の角に配し、公園側の自然を楽しめるよう、大きな開口部とバルコニーを設けている。
・既存の樹木を残したことにより、住まい手のプライバシーを確保しながら、公園側からの景観にも配慮している。
・逆に、東側は低層の住宅地で前面道路の幅も狭いため、1階レベルまで大きく屋根を葺き下ろし、圧迫感が少なくなるようにしている。
エコ技術について特に配慮・工夫したこと:
・次世代省エネルギー基準の2地域レベルに相当する、十分な断熱・気密化を施している。熱損失係数=1.82(W/(m2・K))、相当隙間面積=0.95(cm2/m2)。
・西側の既存広葉樹(モミジとモクレン)や南側の既存キウイ棚を残して、夏季の日射の遮蔽に利用している。また、1階南側には濡れ縁を設け、さらに季節に応じてスリット付シャッターやすだれを用いて日射のコントロールができるようにしている。
・家の中心部には吹抜けを設け全体として開放的な間取りとし、内倒し窓やガラリ雨戸などにより、夜間や留守中でも安心して通風が確保できるようにしている。
・建て替え前の旧宅のむくの床板を削りなおして再利用しているほか、既存の敷石やレンガをアプローチや庭などの外構工事に再利用している。
・再生紙と木材チップを用いた塗装壁紙(ルナファーザー)、グラスウール断熱材などのリサイクル建材を活用している。
・むくの木材、瓦などの自然素材や、自然系の塗料を使用している。
・大きな陶器のカメを用いた、簡単な雨水利用を試みている。
・壁および床面に構造用面材を用いた剛性の高い躯体としている。また、耐力壁をほとんど外周壁にのみ設けるようにし、将来の内部の改築へも配慮している。
・第3種セントラル方式の換気システムを採用し、常時換気を行っている。

住んでみて 良かった点・得したこと:

・冬暖かく、暖房費も少なくて済む。
・夏には2階部分もあまり暑くない。1階も涼しくなる。
・眺望を考え食堂(居間)が西向きだが、シャッター(途中まで閉めるとスリットが入っている)があるので助かる。すだれも併用している。
・結露もかびも発生しにくい。
・建材等の臭いがほとんどない。
 

南側外観(夏)キウイ棚に葉が繁り、スダレ等の日除けにより日差しを遮る。



南側外観(秋)建物に良く陽が当る。



食堂内観/バルコニーを通して公園を望む。床材には、旧宅の無垢床板を削りなおして利用している。



食堂開口部/木製サッシ(LowE複層ガラス)とブラインドシャッターの組み合わせ。


 
 
採用している要素技術

1) 自然エネルギーを活かす工夫
★★★
2) 緑を活かして室内を快適にする工夫
★★★
3) 効率の良い省エネルギー型設備機器の活用
4) 太陽エネルギーを積極的に活用する工夫
5) 暖かさを逃さない・暑さを入れない工夫
★★★
6) エネルギーを大事にして家を建てる工夫
★★
7) 大切に長く住むための工夫
★★★
8) 環境配慮型建材等の活用
★★★
9) 自然素材の活用
★★★
10) シックハウス対策製品の活用
★★★
11) 室内の空気を清浄に保つ工夫
★★★
12) 誰もが安全で暮らしやすい工夫
★★★
13) 水の使用量を減らす工夫
★★
14) みんなに自慢できる素敵なまちにする工夫
★★
15) 生き物や植物にとっても心地よいまちにする工夫
16) 心地よい庭つくる工夫
★★★
 
 

★:少しでもとりくんでいる ★★:積極的にとりくんでいる ★★★:主要なテーマとして、積極的にとりくんでいる

 
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