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東松原の家


 
住所:   東京都世田谷区
種別:   戸建住宅
居住者:   夫婦+子供二人+両親+下宿人一人
次世代基準の地域区分:   ?
設計者:   郡山芳斉設計工房
施工者:   近藤工務店
施工年:   2000
敷地面積:   110.41m2
建設面積:   66.220001m2
延床面積:   179.5m2
構造:   その他(混構造など)
階数:   3階
 
地域性を生かした点:
東側にはその昔水辺のなごりを残す緑地があり、 それを室内から十分にのぞめるよう開口部の取り方等に配慮していますが、 建物自体もフェンスの緑化や自然石舗装を介して環境との融和を計ろうとしていま す。 さらに、 都市部の木造3階建て住宅に於いて、廻りに対する圧迫感、デザイン上での劣性 等の解消すべき課題がありますが、この家については、階高を抑えるとともに 意匠の上でもなるべく高く感じさせないすっきりとした印象を与えるよう、 とくに注意を払いました。
エコ技術について特に配慮・工夫したこと:
この家では積極的に多種の環境(省エネ)設備を取り入れています。 しかし、設計主旨、施主の希望はこれに尽きません。 これらの設備が快適な暮らしの負担になってはいけません。 環境設備を建物、暮らしに無理なく取り入れられるよう、通風、採光、素材選び等々当たり前のことに丹念に取り組みたいと考えました。

<参考図>
エコ設備のシステムダイアグラム
環境対策の概要
竣工後に改善工事として行なった環境対策

住んでみて 良かった点・得したこと:

(1)拙宅では、建て替え前の2世帯合計のCO2排出量に比べ、(人数が2世帯6人から甥を加えた7人と増えたにもかかわらず、)30項目以上の環境対策の結果、新築1年目で32%カット、2年目では42%カット、と、大きな成果を得ました。世上では、京都議定書への対応では経済がおかしくなるのではないか、などと心配する向きがありますが、拙宅データを見れば、そんなことはないし、むしろ新しい投資=新しい健全な経済発展の可能性すらある、ということが実感をもって 分かっていただけると思います。このような実証ができたこと、言い換えれば新し い世の中の作り手になっている実感が得られたことが、(仕事柄もあって)大変こ ぎみよく感じるところです。
(2)また、多数の方の実地見学を受け入れましたが、皆様が、「なんだエコハウ スと言っても、設備でごたごたしているのでなく、むしろシンプルなデザインの家 なんだね」とおっしゃってくれることも、嬉しく思います。家を誉めて貰うのは嬉 しいことですが、エコハウスとの先入観があると、拙宅のシンプルさが落差をもっ て一層印象づけられる模様であって、このため、特に建築家の郡山さん相手にお願 いしていた「あか抜けした」感じに、という方針が評価してもらいやすくなってい ます。(ただし、見学の御希望が余りに多かったので、今はお断りをしていま す。)

<参考図>
二酸化炭素排出量の年間変化

 

南側ファサ―ド



隣接する小緑地から建物を眺める



完全密閉二次燃焼型薪ストーブ。2階3階の暖房はこれ一台でも大丈夫。



床は無垢材(信州産カラマツの間伐材に植物油塗装)、壁は月桃紙(植物繊維による壁紙)による室内は心地よい。



ベランダに設置された風力発電


 
 
採用している要素技術

1) 暖かさを逃さない・暑さを入れない工夫
★★
2) みんなに自慢できる素敵なまちにする工夫
★★
3) 太陽エネルギーを積極的に活用する工夫
★★★
4) エネルギーを大事にして家を建てる工夫
5) 誰もが安全で暮らしやすい工夫
★★
6) 生活ごみを減らす工夫
7) 自然素材の活用
★★★
8) 水の使用量を減らす工夫
★★★
9) 環境配慮型建材等の活用
★★
10) 効率の良い省エネルギー型設備機器の活用
★★★
11) 自然エネルギーを活かす工夫
★★
12) 緑を活かして室内を快適にする工夫
★★
13) 大切に長く住むための工夫
★★
14) シックハウス対策製品の活用
★★★
15) 室内の空気を清浄に保つ工夫
★★
16) 生き物や植物にとっても心地よいまちにする工夫
17) 心地よい庭つくる工夫
★★
 
 

★:少しでもとりくんでいる ★★:積極的にとりくんでいる ★★★:主要なテーマとして、積極的にとりくんでいる

 
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