<戻る
 

江戸川台の家


 
住所:   千葉県流山市
種別:   戸建住宅
居住者:   夫婦、子供二人
次世代基準の地域区分:   ?
設計者:   花田勝敏、松田毅紀/?HAN環境・建築設計事務所
施工者:   藤原工務店
施工年:   2000
敷地面積:   224.82001m2
建設面積:   94.160004m2
延床面積:   131.69m2
構造:   その他(混構造など)
階数:   2階
 
地域性を生かした点:
1. 敷地について
敷地周辺は、住宅地として開発される以前は湿地だったようで、立て替え前の住宅においては湿気が問題となっていた。1階RC造、2階を木造とした混構造の形式を採用し、主な生活空間を2階とすることで湿気の問題をクリアした。 敷地北側が雑木林なので、雑木林の冷気を利用し、夜間換気を図るため通風に配慮した広いピロティーをもった建物形状とした。
2.街並み・景観について
建て主の意向より、塀・門扉を設けず街及び雑木林に開いた形式の外構計画となっている。竣工時は庭まで手が回らなかったが、今夏に向けて現在庭の計画が進めてられており、一層街並みに対して開いた建物・庭となる。
エコ技術について特に配慮・工夫したこと:
1.高気密・高断熱、通気工法  
軸組の外側に断熱材を入れる外断熱工法を採用することにより、施工の簡略化、かつ高性能の断熱・気密がとれるよう配慮した。  断熱材は、屋根:硬質ウレタンボード75?、壁:硬質ウレタンボード75?を使用し、開口部については、木製トリプルガラスの輸入サッシ(ヴェスック)を採用した、ガラスについてはペアガラス程度で問題ないと考えていたがトリプルガラスが標準品でペアガラス仕様にしてもコストがあまり下がらなかったので標準品を使用した。  気密化については、構造用合板+気密テープによる気密化により気密性能は計測していないが、3?/?は確保出来ているものと考えられる。  また、屋根外壁面共通気層を30?程度確保し、内部結露を防止し、建物の耐久性を高めるよう計画した。
2.ダイレクトゲインパッシブソーラー、
深夜電力利用床暖房  2階居間コルクタイル床下に蓄熱コンクリート層を設け、冬季の日射を取り込み暖房とするダイレクトゲインパッシブソーラーを計画した。熱容量の高いコンクリートを室内に持ち込むことで一般木造住宅より室温の上下動の少ない安定した温熱環境が得られ、また補助暖房として低コストの深夜電力を利用した床暖房を併設し、朝方の冷え込みをカバーする計画とした。  パッシブソーラーの計画にあたっては、室内温熱環境をシュミレーションするソフト(ソーラーデザイナー)を使用し、夏季及び、冬季の室内環境をシュミレーションして決定した。
3.シックハウス対応、自然素材の採用  
高気密・高断熱化に対応して、24時間換気扇を採用し、室内に新鮮な空気を常時導入する計画とした。また、中間期の自然通風、夏季の夜間換気に配慮し開口部位置仕様を決定している。  室内仕上には、自然素材もしくはF1仕様の素材を使い、シックハウスに対応。内外部木部の 塗装は、施主及び施主の友人、設計者がリボスカルデットを自ら塗装した。
4.耐久性への配慮  
コンクリートの中性化を遅らせ耐久性を確保するため、水セメント比を50%以下とし計画。木造軸組については、全て室内側に露出させ、目視出来るよう計画した。また内部間仕切壁は、最低限確保したのみで施主の住まい方の変化に対応出来るようなプランとした。

住んでみて 良かった点・得したこと:

無くても暮らせるだろうとエアコンをつけなかった。夏を2回過ごしてさすがに昨年は扇風機を買ったが、眠れないほど暑い夜は年に2、3日程度でそれなりに快適に過ごせた。今年は庭を造るので樹木にによる冷気、日陰でもう少し快適に過ごせるのではないかと思っており楽しみです。 冬は、とても快適で寒くて朝起きられないことなくなりました。日が照っていると特に暖かく夕方友人を招いた際何を使って暖房しているのかと疑われるほどの効果があります。曇りの日には薪ストーブを使っています。薪ストーブの炎のゆらぎが寝室のベッドからうかがえるのがとてもきれいで気に入っています。季節と天気を読みながら暖房するので、自然と天気予報や外環境に気をつけるようになりました。
 

南側率面/夏季の日射をさえぎるよう庇の出を確保。開口部は三重ガラス木製サッシ。



北側率面(道路側)



2階居間/床は蓄熱RCスラブの上コルクタイル貼、熱容量を高めるためのRC壁。


 
 
採用している要素技術

1) 自然エネルギーを活かす工夫
★★★
2) 緑を活かして室内を快適にする工夫
★★
3) 効率の良い省エネルギー型設備機器の活用
★★★
4) 太陽エネルギーを積極的に活用する工夫
★★
5) 暖かさを逃さない・暑さを入れない工夫
★★★
6) エネルギーを大事にして家を建てる工夫
★★★
7) 大切に長く住むための工夫
★★★
8) 環境配慮型建材等の活用
★★
9) 自然素材の活用
★★★
10) シックハウス対策製品の活用
★★★
11) 室内の空気を清浄に保つ工夫
★★★
12) 誰もが安全で暮らしやすい工夫
13) 生活ごみを減らす工夫
14) 水の使用量を減らす工夫
15) みんなに自慢できる素敵なまちにする工夫
★★★
16) 生き物や植物にとっても心地よいまちにする工夫
★★★
17) 心地よい庭つくる工夫
★★★
 
 

★:少しでもとりくんでいる ★★:積極的にとりくんでいる ★★★:主要なテーマとして、積極的にとりくんでいる

 
<戻る