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根羽杉の家


 
住所:   長野県飯田市座光寺
種別:   戸建住宅
居住者:   夫婦+子供三人
次世代基準の地域区分:   ?
設計者:   新井建築工房+設計同人NEXT 新井優
施工者:   大蔵建設?
施工年:   2003
敷地面積:   316.42999m2
建設面積:   163.50999m2
延床面積:   199.31m2
構造:   木造
階数:   2階
 
地域性を生かした点:
年間日照時間の長い地域特性を最大限に活かそうと、OMソーラーシステムを採用した他、深い庇とアースカラーの外観は周囲の環境に違和感なく溶け込んでいます。また開口部は敷地の風向や方位を考慮し、屋内に自然な空気の流れができるように配置しました。
エコ技術について特に配慮・工夫したこと:

 ○地域材(根羽杉)
地域の産業活性化や山の再生に少しでも貢献できればと、地域材(根羽杉)を100%使用しています。産地直送の為、搬送コストが抑えられ、結果的には外材を使用する場合とほぼ同等の金額で建築することが可能となります。
○OMソーラーシステム
OMソーラーシステムを採用することで、太陽エネルギーを積極的に取り入れ、暖房や給湯に利用している他、夏場も夜間蓄冷の効果により、空調機器を使用せずに、快適な温熱環境を実現しています。

住んでみて 良かった点・得したこと:


○夏、クーラーは使いません
南側の窓から取り入れた夏の風は、北側の高窓に抜けるように工夫がされています。また、軒が充分に出ているので、暑い日射は入ってきません。 夕方から夜の間に窓を開けて風を通しますが、日中はかえって外部の温度が高くなるので窓を開けずに締め切ったままで過ごしています。 暮らし始めて二年目ですが、一年目にいろいろ試した結果、日中は窓を開けない、外が涼しくなった夕方から充分に冷気を取り入れて風通しを良くする方法が良いとわかり、クーラーを使わない生活をしています。
○冬はどこの部屋でも温度が一定です
OMソーラーシステムを取り入れたことで、天気、気温、湿度に敏感になりました。 外気温度が氷点下でも、室内は15℃程度を保っています。また、どの部屋でも温度が一定で、寒いということがないのがうれしいです。床下から暖かさが伝わってきますので、スリッパなしで過ごせます。
○風邪をひかなくなりました。
床・天井材及び構造材は根羽杉です、また壁は中霧島壁という火山灰を用いた左官材料で仕上げています。調湿効果の優れた自然素材で囲まれているせいか、冬でも湿度はだいたい50%、夏でも60%とほぼ安定しています。夏は蒸し暑くなく、冬も乾燥しすぎることがないので、風邪をひかなくなりました。
○自然素材を楽しんでいます。
梁は一年目に割れが出ました。すごい音がして割れましたが、もう落ち着いたようです。自然素材は生きているので変形するのはあたりまえだと納得しています。何よりも、この温かみが気に入っています。
○ツバメの巣が四つもできました。
一年目、軒下にツバメが巣をつくりました。それも四つも。子供たちは毎朝楽しそうに観察していました。結局二つから雛が育っていきました。このあたりの郊外でも、ツバメが巣を作れるような場所がなくなってきたのではないでしょうか。かわいそうですが、糞の始末が大変なので、二年目からはよそに移ってもらうように、網をかけています。何年かししたら、一緒に暮らせるように網を外そうと思っています。
(ご夫婦談)
 

深い庇と落ち着いた外観



地域材(根羽杉)で構成される力強い空間



家の中心である吹き抜け空間のある居間は、風通しのための開口部が随所に設けられている。



お風呂あがりにほっとできる、根羽杉のベンチ。



ツバメにも快適だった軒下。


 
 
採用している要素技術

1) 暖かさを逃さない・暑さを入れない工夫
★★★
2) みんなに自慢できる素敵なまちにする工夫
★★★
3) 太陽エネルギーを積極的に活用する工夫
★★★
4) エネルギーを大事にして家を建てる工夫
★★★
5) 誰もが安全で暮らしやすい工夫
★★★
6) 生活ごみを減らす工夫
★★
7) 自然素材の活用
★★★
8) 水の使用量を減らす工夫
★★
9) 環境配慮型建材等の活用
★★★
10) 効率の良い省エネルギー型設備機器の活用
★★★
11) 自然エネルギーを活かす工夫
★★★
12) 緑を活かして室内を快適にする工夫
★★★
13) 大切に長く住むための工夫
★★★
14) シックハウス対策製品の活用
★★★
15) 室内の空気を清浄に保つ工夫
★★★
16) 生き物や植物にとっても心地よいまちにする工夫
★★
17) 心地よい庭つくる工夫
★★
 
 

★:少しでもとりくんでいる ★★:積極的にとりくんでいる ★★★:主要なテーマとして、積極的にとりくんでいる

 
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