断熱改修のすすめ
>2)断熱改修工事のレポート
1.改修箇所

なお、今回の改修工事は住みながらの改修工事を想定して改修工事を実施した。その際の荷物移動は次のように想定した。

  1. 北側のクローゼットと主寝室の解体を行い、その時に和室とリビングに荷物を移動する。
  2. 北側の改修が終了した時点で、荷物をクローゼット、主寝室、和室にまとめる。
 

「意匠」と「断熱性能の向上」という二つの目的があったため、今回の工事ではメーカーのサッシでは無く、大工工事によるサッシを使用しました。

室内の壁も改修を行うため、一度、既存の窓台を撤去した。
■新規に窓台を設置するとともに、外側にある、既存のサッシの戸車を調整する。
■新規の木製サッシを設置。
 

壁及び天井に断熱材を施工する際に、設計段階では断熱とプラスターボード一体型の製品を躯体に直接設置する予定であったが、外壁内側の躯体状況が悪いため(平滑でない)、躯体コンクリート面を平滑に補修しない限り難しい工法となります。また、GL工法でスタイロボードを貼る工法もありますが、躯体と断熱材との間に隙間ができ、結露の原因となるおそれがあります。そのため今回は外壁内側には発泡ウレタンを吹きつけ、GL工法にてPBを貼る工法に変更しました。ウレタンの発泡方法については、フロン及び代替フロンを使用しない工法を選択する事としました。


■右下の写真のように、躯体が平滑ではないため、接着強度に不安があった。

■躯体と断熱材の間に隙間があるため、結露の恐れがあった。

■想定していたより、壁の厚さが増してしまうが、今回の現場では、この工法を採用した。


■3度目の改修のためか、躯体の状況が考えていたより悪かった。


■断熱材を吹き付けた

■断熱材の上にプラスターボードを貼り付けた。

■床への断熱材の施工

床下からの冷気と床暖房設置を考えて、大引きの上に断熱材を敷き込みました。


■既存の床下換気口を塞ぐ

■根太間に断熱材を敷き並べる。

ヒアリングの要望として天井高さを既存の高さよりあげて欲しいとの要望受け、天井を改修します。その時に、道連れ工事として該当部分の壁も改修が必要となるため、該当部分の壁に対しては断熱改修を実施することとなりました。


■寝室よりは躯体の状況がある程度よいため、こちらでは、断熱材を直接貼り付ける、工法を選択した。

■造り付けの家具等、一部既存のものを残しつつ、新たに断熱材を設置した。

■新たに造り付の家具を新設しながら、プラスターボードを貼った。
 
 

断熱改修に関する改修項目は以上です。つぎは実際の改修効果の検証を行いました。


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